2015年登場のFK型「シビックタイプR」のために専用開発されたエンジン。NAから直噴ターボに舵を切った。
多段噴射インジェクターによる直噴技術を核に、高タンブル吸気ポートなどを組み合わせ、急速燃焼による高出力化と同時に残留燃料を低減させることで、低燃費も実現。電動ウェイストゲートシングルスクロールターボを搭載している。
熱対策には、エキゾーストポートの上下から包み込むように冷却水路を配置した2ピースウォータージャケット・シリンダーヘッド、クーリングチャンネル付きピストン、ナトリウム封入バルブ、大容量インタークーラーを採用した。2.0Lクラス最高レベルの400Nmという高トルクを発生しながら燃費・環境性能も向上している。
APPLICATION:Civic Type R
低慣性かつ高出力化を図れるシングルスクロールターボチャージャーを採用したのはVTC&VTECによりレスポンスを高められるから。電動ウェイストゲートにより過給圧をコントロールする。
筒内噴射なので素早く空気と燃料を混合したい。そこで採用したのが高タンブル吸気ポート。急速燃焼が高出力化と残留燃料を低減させて低燃費も実現する。冷却のためナトリウム封入バルブを採用した。
7000rpmまで鋭く吹け上がる高回転ターボエンジンとするため、エンジン部品の慣性質量低減を追求。コンロッドは熱間鍛造に加えて棹部を冷間鍛造して高強度化。クランクシャフトは超軽量セミカウンター8ウェイト。
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