【JNC】V型6気筒 3.5L [JNC]
NSX専用エンジンは高回転・高出力型のV6ツインターボ
- 日本メーカー / ホンダ

理想的なブースト圧を105kPaに設定し、10.0という高圧縮比とすることで高出力化を達成。VTCを駆使し筒内直噴+高タンブル吸気ポート、プラズマ溶射シリンダーなどでノッキングを抑制する。
Vバンクを75度としたうえでドライサンプ潤滑方式を採用。スイングアーム式の小型バルブトレーンを採用することでシリンダーヘッドを大幅にコンパクト化し、低重心設計を突き詰めることで運動性能の向上にも寄与している。
さらにエンジン性能の向上とNV最小化を目指して、ピストンウェイトの厳密な管理やダミーヘッドホーニングといった高精度生産技術により組み立てられている。
残念ながら、2021年にNSXの生産終了が発表され、過給圧のピーク値を5.6%向上した高出力版となるType Sが最終モデルとなる。
APPLICATION:NSX
Vバンク角はイレギュラーな75度。各バンクに配置されるインテークポートをひとつの吸気チャンバーに集約。スロットルボディをふたつ備えることで吸気振動効果を発揮する。排気側は、各バンクにふたつの触媒コンバーターと4つの排出口を持つステンレス製排気システムを採用する。
吸気経路にバルブを配したインテークサウンドコントロール、サイレンサーにはアクティブエキゾーストバルブを設置。通過騒音規制を見越して、スポーツカーとしての商品性を高めている。
直噴システムを中心としながら、高回転・高トルク域ではポート噴射を併用。高性能エンジンでありながら日常域での高精度な噴射制御を可能とし、環境性能との両立を実現している。インジェクターはサイド配置だ。