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4つのキャリパーを別々に動かす：ブレーキ・バイ・ワイヤの威力［ブレンボ・SENSIFY］

Motor Fan illustrated
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ブレンボ・SENSIFYのコンポーネント一覧。いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤシステムで、油圧配管に代えて電気信号線でキャリパーを制御する仕組み。大きなピストントルクが要されるフロント側はコントロールユニットまでがバイワイヤで、最終的なピストン駆動には油圧を用いている。
システムをテスラ・モデル3に搭載した試作車。ストック車とのペダルフィーリングには大きな差異がなかった印象。カックンブレーキやファーストバイトの穏やかさなど、作り込みも自由自在だ。SENSIFYの適用で、電動車のフル電化が可能になる。
フロント側。上のシステム一覧をご覧いただいてもおわかりのように、こちらはいわゆる普通のブレーキキャリパーで、油圧配管が残っているのが見て取れる。bremboのロゴが勇ましいが、ストックも同社製。伸びる配線は状態検知のためのセンサ類だろうか。
リヤ側。こちらこそがSENSIFYの真骨頂で、完全ドライ式。展示されていたリヤキャリパーと同じものがついているのだとしたら、おそらくモータートルクを減速機で増幅（配置からして平行軸歯車＋ボールねじ機構か）、ピストン駆動のための推力としているものだと思われる。
まず確かめたドライ路でのフルブレーキ。ストック車ではABSの感触があるのに対して、SENSIFYではその脈動がなく、きわめて滑らかに急制動(?)するという不思議な挙動である。旋回中でも穏やかなトルクベクタリング効果があるのだろう。
ウェットでの挙動。自在に制動力配分ができることから、とくにスプリットミュー路での車両挙動に破綻をきたさないのだろうと期待したが、ストック車の性能もなかなかで、正直なところ有意な差は認められなかった。運転技量のためか。本来はここが大きな見せ所だろう。
ウェット+旋回の挙動。ノーブレーキでウェット路のダブルレーンチェンジというテスト。ストック車に比べて舵角が小さいのが印象的で、SENSIFYによってブレーキ式トルクベクタリングが適切になされた効果であることが想像できる。なお、タイヤはストック／試験車ともにピレリP ZERO。
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