明電舎、電動車両向けモーター・インバーター・ギア一体機「MEIDEN e-Axle」の本格販売を開始
～モーター技術で魅力ある車づくりと脱炭素社会に貢献～
明電舎（本社：東京都品川区）は、電動車両向け駆動ユニットMEIDEN e-Axle（メイデンイーアクスル）の開発を完了。本格的な市場投入に向けた販売活動を開始した。本製品は電動車両の駆動に必要とされるモーター、インバーター、ギア（減速機）の一体型機。ユーザーの開発期間短縮に寄与する。
【本製品の特長】
1.高さ方向を抑えた設計により3列シート車にも搭載可能
インバーターの配置を工夫（アキシャル配置の採用）したことで、クラストップレベルの薄型（高さ280mm）を実現。自動車の構造上狭いとされるリア（後輪）部分に使用する際にも、荷室の低床化ができ、3列シート車にも適用可能だ。同時に、フロント（前輪）に採用する際にも、同じ形状のまま搭載できる。
2.軽量・小型化による車両電力消費改善
重量は業界トップクラスの69kg。また、モーター内部に使用する銅線に平角線と呼ばれる角型断面のものを採用し、スロット（※）の銅線を隙間のない配置とすることなどで出力密度の向上を図り、小型化を実現した。この軽量・小型化は、車両重量を抑えることにも直結するため、電力消費の節約、ひいては車両の電池容量削減、コスト低減などに貢献する。
3.高出力によるパワフルな走りの実現
本製品は、連続出力70kWを実現。これにより、高速での連続走行や継続登坂能力のあるパワフルな電動車両を作ることができる。
4.低騒音で快適な車室空間を提供
カバー形状の最適化や部品の一体化により、吸音材を用いることなく目標としていた騒音レベルをクリア。快適な車室空間の提供と部品点数の削減を実現した。
明電舎は、本製品の販売活動に注力し早期に採用車種の拡大を図るとともに、出力ラインナップの充実化や需要の伸びに応じた量産体制の整備に取り組んでいくという。また、電動車両向け製品の提供を通して、カーボンニュートラル社会の実現とグリーンモビリティの普及に貢献することを掲げている。
※1：コアに銅線を配置するための溝
【製品仕様】
