三菱重工、開発中の無人機による夜間・長距離の高速道路状況確認の実証試験を実施。安定した夜間・長距離飛行能力などを実証
三菱重工業は、東日本高速道路(NEXCO東日本)の協力を得て、同社が管理する常磐自動車道において、夜間通行止め時に無人機による高速道路状況確認の実証試験を実施したことを発表した。従来のパトロールカーに代わり、無人機を用いたパトロールを想定したもので、その有効性が確認された。
夜間パトロールの概要
実証試験は、常磐自動車道の大熊ICから浪江IC間の10.2kmの区間において、三菱重工の民間機セグメントが現在開発中の小型シングルローター型無人機が用いられて実施された。高速道路上空を時速50~60kmで夜間自動飛行し、高速道路上での安定した飛行が可能であることや、搭載したカメラによる夜間の高速道路の路面状況や落下物の認識が可能であることが確認された。
三菱重工は今後、AIによる落下物自動認識や複数機同時運航の実証試験も行っていく予定としている。なお、今回使用された無人機の仕様は下記の通り。
当社は今後も引き続き、無人機によるさまざまな課題解決に取り組むことで、安全・安心・快適な社会の実現に貢献していきます。
エンジンタイプの小型ドローン 仕様
・耐風性(風速20m/s)を考慮したシングルローター型
・ガソリンエンジンによる駆動
・機体寸法:長さ 約2m × 幅 約0.5m × 高さ 約0.9m
・航続時間:最大 2 時間
・飛行速度:巡航速度80km/h (最大 130 km/h)
・ペイロード:7kg 燃料含む
実証試験のための追加装備
・路面状況を監視するための可視光+IRカメラ
・夜間飛行のため、路面照射用のライト他