日産、EVコンセプトカー第3弾「ニッサン ハイパーツアラー」を発表
日産自動車は10月17日、「ジャパンモビリティショー2023」に出展するEVコンセプトカーの第3弾として、「ニッサン ハイパーツアラー」を発表した。
ハイパーツアラーは、日本ならではのおもてなしの精神や上質さと、自動運転などの先進技術を融合したプレミアムEVミニバン。プライベートの旅行やビジネス出張など目的を問わず、共に過ごす人との時間をより一層楽しめるようなクルマを目指したという。
エクステリアは、日本の伝統美を表現する滑らかなボディパネルとシャープなキャラクターラインが特長。フロントからリアフェンダーにかけて斜めに流れるようなボディサイドは、空力性能を向上させるとともに、EVと自動運転が融合した滑らかな走りを表現した。車体を囲むように施した白いウエストラインは、ヘッドライトやシグネチャーランプとしても機能する。
ホイールなどに施した組木がモチーフの緻密なディテールデザインと、シンプルで大きな面構成のボディの掛け合わせにより、未来的な印象を与えたという。
インテリアは、小型化した各コンポーネントを統合し、高いエネルギー密度の全固体電池を組み合わせることでクルマのパッケージングを革新する「ニッサンEV テクノロジービジョン」を採用し、広々とした空間を実現。同技術による超低重心化と、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」による滑らかな加減速により、フラットで安定感のある走りを提供する。
V2X(Vehicle-to-Everything)機能を搭載し、自宅や店舗、オフィスへの給電をサポートするだけでなく、旅先やビジネスなどさまざまなシーンで活用できる。
オーバーヘッドコンソールやライティングには、組木や格子をモチーフにしたデザインを施した。フロアに搭載したLEDパネルに川床や空の風景を映し出すなど、デジタルと自然をテクノロジーで融合し、日本らしいラグジュアリー感とリラックス空間を演出する。
完全自動運転技術を搭載し、運転席と助手席は360度回転が可能。完全自動運転モードでは、運転席と助手席を後部座席と向かい合わせにすることで、乗員同士が対面での会話を楽しめる。後席の乗員は、ウェアラブルディスプレイを装着することで、前席のセンターディスプレイに表示されるナビやオーディオなどの情報を見たり、操作したりすることができる。
ヘッドレストにはバイオセンシング付きのAI機能を搭載。ドライバーや乗員の脳波や心拍数などから気分を判断し、空調や照明を自動調整することで、室内の雰囲気を最適化する機能も備えた。
同ショーの一般公開日は10月28日~11月5日。東京ビッグサイトで開催される。