BYD ATTO3を測って測って測りまくる。|48枚の写真と79の数字でみる「アト秒」の全貌
2024年6月BYDは日本国内第3弾となるEV「SEAL」を発売し、これで日本市場に3つのモデルが出揃った。以前SEALの車体を測りまくったTOPPER編集部員たちは「よし、残りの2台も図りまくろう」と計画。まず最初は、BYD日本展開初モデルとなる「ATTO3(アット3)」をターゲットに決定。測って測って測りつくすぞ~。
PHOTO:村上弥生 TEXT:石原健児
全世界で20万台を販売したミドルサイズe-SUVを測りまくる
BYDが日本市場進出後、2023年1月に市場投入した最初のモデルが、ミドルサイズe-SUV「ATTO3(アット3)」だ。ATTO3は、2022年2月に中国やオーストラリア、タイなどアジア太平洋地域で販売され、2022年末までに累計20万台以上を売り上げた大ヒットモデル。ヨーロッパにおける自動車安全性能プログラム「EuroNCAP」でも最高評価の5つ星を獲得するなど安全面の評価も高い。
横から見た姿は重厚感のあるフォルム。全長は446cm。高さは162cm。タイヤ間の距離は170cm、ホイールベースは272cm、最低地上高は22cmと、これは日産エクストレイルとほぼ同じサイズ。
まずは、各ドアを全開にしてみる。フロントフードのオープナーはステアリングの右下にあり、1度引くとボンネットが浮き上がり、2度目でロックが外れる。
フロントフード自体の開口高は96cm、床からエンジンルームまでは90cm、フロントフードTOPまでの高さは186cmと2mを大きく割り込んだ。ドアをMaxに開いた幅は353cm。車幅は175cmと、こちらはエクストレイルよりも若干スリム。
フロントフードはサポートロッドで支える方式で、フロントエリアの内径は縦71cm、横153cm。ウォッシャー液やインバーターなどメカニック類が収められているエリアはわずか縦33cm、横153cmとコンパクト。残りのスペースは別売のアクセサリパーツを取り付けると、収納スペースに変身する。
メカニックエリアの中央には、バッテリーから供給される直流電力(DC)を交流電力(AC)に変換するインバーターが収まっている。インバーターの大きさは縦30cm、横35cm、だいたいB4コピー用紙の大きさ。フロント部分のメカがすっきりしているのは、EVならではの特徴だ。バッテリーは、車両の走行安定性や安全性に配慮し床下に収納されている。
フルオープンにしたのだから、ついでにドア開放時のサイズも測ろう。フロントドア、リアドアともに3段階の造り。フロントドアは1段階49cm、2段階が70cm、全開で95cm。バックドアは1段階56cm、2段階が83cm、全開で103cmとフロントより広めに設計されている。