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微細藻類ユーグレナ由来の次世代バイオディーゼル燃料

再生可能エネルギーで内燃エンジンを動かす

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微細藻類ユーグレナ由来の次世代バイオディーゼル燃料

CO2排出において問題とされるのが、“地球の肺”としての機能を担う植物のCO2処理能力の限界と、石油資源の枯渇だ。これらの問題を回避すべく生み出されたのが、植物などを原料として作られるバイオ燃料。なかでも有望とされるひとつがミドリムシを原料とするそれである。

TEXT:髙橋一平(Ippey TAKAHASHI) 
FIGURE:Euglena

 
現在の人類の生活は燃料の燃焼と、それに伴う熱エネルギーで成り立っているといっても過言でない。もっとも身近な例が自動車に搭載されるガソリンエンジンやディーゼルエンジンなど、内部で燃料を燃やすことで熱エネルギーを得る内燃エンジンである。

問題はこれらに用いられる燃料が石油由来のものであるということ。太古の植物が化石化することで生まれたとされることから、化石燃料とも呼ばれるこれらは、いわば石油(原油)というかたちで地中に固定された炭素。人類はこの“地中に眠る炭素”を掘り起こし、燃焼という酸化反応をもってCO2(二酸化炭素)に変換しながら大気に放出し続けている。

この大気中のCO2を炭素と酸素に分離、自らの体内に取り入れるかたちでふたたび炭素を固定するのが、“地球の肺”ともいわれる植物の役目だが、人類の活動が拡大するに従い掘り起こされる炭素の量は莫大なものとなっており、その量は地球上の植物の処理能力を超え、大気中のCO2濃度が上昇、地球を温暖化への道に導いている…… そこで石油、つまり炭素を使わないというのが“脱炭素”であり、これ大気中の炭素をこれ以上増やさないという“カーボンニュートラル”である。

こと自動車においては、とにかく電動化がすべてとばかりに多くの注目を集めているが、そもそもの問題はCO2の“需給バランス”が崩れたところにあるわけで、炭素をまったく使わないということだけが唯一の解決法ではない。その選択肢のひとつが、植物などを原料とするバイオ燃料だ。
 

微細藻類由来の油脂を主原料のひとつとするユーグレナの次世代バイオ燃料「サステオ」。現在のラインアップはジェットエンジン用とディーゼルエンジン用の二種類。性状はそれぞれの規格に準拠。ディーゼル用は分子構造まで軽油と同じということで、完全に置き換えて使用可能だ。

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