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BEVで褒められるのは常にモーターだけだ
:BMW・X1[福野礼一郎『クルマ論評9』]

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BEVで褒められるのは常にモーターだけだ
:BMW・X1[福野礼一郎『クルマ論評9』]

福野礼一郎さんの単行本『クルマ論評9』をよりお楽しみいただくために、試乗当日の写真を掲載しました。誌面で綴られている雰囲気が伝わりやすくなるでしょうか。単行本をお求めの方にもリンクを用意しておりますので、ぜひお手にとってご覧ください。

BMW・X1
試乗日:2024年2月20日

[X1 xDrive20i xLine]
個体 VIN:WBA52EE0605V89187
車検証記載車重:1670kg(前軸 950kg/後軸 720kg)
試乗車装着タイヤ:コンチネンタル EcoContact6Q 225/55-18

[iX1xDrive30 M Sport]
個体 VIN:WBY62EF0705W35422
車検証記載車重:2030kg(前軸 1030kg/後軸 1000kg)
試乗車装着タイヤ:コンチネンタル EcoContact6Q 225/55-18

(単行本書き出しより)
 やや旧聞ネタだが、2023年2月にBMWが国内導入した横置きFF=UKL2プラットフォーム車である3代目「X1」=「U11」とそのBEV版「iX1」に乗ってみた。
 本来はX1の兄弟車である3代目ミニ・クロスオーバー改め「ミニ・カントリーマン」=「U25」とX1を乗り比べしてみる企画のつもりだったのだが、いざ借用を打診したら「カントリーマンの試乗車はまだ用意がない」という返答で、X1の単独試乗になってしまったというオソマツ。
 自慢じゃないが我ら萬福チームは発表会にも試乗会にも呼ばれないこともあって広報車貸出事情についてはまったくもって情弱だから、そもそも一番搾りなどめざしたとしても絶対無理なのだ(笑)。
 ちなみにBMWのラインアップは凄まじいことになってきて、BEVラインアップが拡充していく一方で、Mディビジョン開発/アメリカ生産というアメリカ向けL6/V8 ICE車の「XM(2130〜2600万円)」というホイルベース3150mmの怪物SUVまで日本に入ってきている。社名はシトロエンに許諾を得ているらしい。
 ラインアップの価格帯も当然上がってきており、1シリーズ=F40が 398万円〜690万円、X1=U11は606〜786万円、i3がコンセプトもろとも消滅したいま、日本仕様のBEVで最も廉価なのがiX1の718万円である——

福野礼一郎のクルマ論評9

大好評のMFi連載「福野礼一郎のニューカー二番搾り」を加筆修正し一冊にまとめた単行本「クルマ論評」を2024年も刊行します。今回のテーマ車は日本4/ドイツ4/フランス1/イタリア1/スウェーデン1。軽自動車からスーパーカーまで、いつもの道でいつもの乗り方でじっくり確かめた結果たるや果たしていかに。

 VWでRR! でもなんか微妙に終わってる――フォルクスワーゲン・ID.4
 誰にも会いたくないときは旧友を呼んでみる――日産・GT-R
 乗り心地/乗り味は下手な乗用車よりいい――ホンダ・N-BOX
 燃費とハンドリングで差。スズキの未来は明るい――スズキ・スペーシア
 BEVで褒められるのは常にモーターだけだ――BMW・X1
 ICEとEVのいいとこ取りの代償は2.3tである――メルセデス・ベンツ・Eクラス
 高速安定性と操舵感は出色(→RRのBEV)――ボルボ・EX30
 購入に賛成してくれた後席の家族がかわいそう――ミニ・カントリーマン
 ベンツ/ビーエム1000万クラスを超える快適性+巡航性――ホンダ・アコード
 久々のハンドリング絶賛モード「これはいいクルマ。いいクルマ」――プジョー・408
 見た目に惚れて憧れても大きく裏切られることはない――マセラティ・MC20

 福野礼一郎選定 項目別ベストワースト2024
 ・ 2024年、期待を上回る出来だったクルマもしくはアイテム
 ・ 2024年、期待を下回る出来だったクルマもしくはアイテム
 ・ 2024年、買ってはいけない輸入車
 ・ 2024年クラス別ベスト車
 ・ 2024年部門別ベスト
 ・ ~2024年おおいなる期待はずれと最低のできばえ
 ・ クルマの格言と選びの鉄則
 (青字については行数厳しい場合使わずとも結構です)
 
 福野礼一郎&第一線エンジニアによる現代の視点[ホンダ・NSX]

著者
福野礼一郎
自動車評論家

東京都生まれ。自動車評論家。自動車の特質を慣例や風評に頼らず、材質や構造から冷静に分析し論評。自動車に限らない機械に対する旺盛な知識欲が緻密な取材を呼び、積み重ねてきた経験と相乗し、独自の世界を築くに至っている。著書は『クルマはかくして作られる』シリーズ(二玄社、カーグラフィック)、『スポーツカー論』『人とものの讃歌』(三栄)など多数。

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