死亡事故ゼロをめざして進化が進む「アイサイト」【AD/ADASの現状をおさらいする Vol. 9】
2008年5月の発売以来、14年1ヵ月で世界累計販売台数500万台を達成したアイサイトはAI(人工知能)をはじめとする技術を融合することにより、予防安全性能をさらに高めようとしている。日本におけるADASの先駆けであるSUBARUが取り組む事故低減施策について、MotorFan illustrated 192号(2022年10月号)から抜粋して紹介する(情報は当時のもの)。
TEXT:世良耕太(Kota SERA) FIGURE:SUBARU
技術で死亡事故ゼロをめざす
SUBARU(スバル)は2022年8月31日に「SUBARUの事故低減に向けた取り組み(予防安全編)」と題するテックツアーをオンラインで開催した。スバルは同日、運転支援システムの『アイサイト』搭載車の世界累計販売台数が500万台に達した旨を知らせる発表を行なっており、このタイミングに改めて同社の事故低減に向けた取り組みを紹介する狙いだ。アイサイトは2008年5月に日本で発売して以来、14年1ヵ月後の2022年6月に500万台を達成した。
「スバルは安心と愉しさを体験できるクルマを丁寧に作っていて、最終的にはお客さまの笑顔を作る会社にしたい」と説明する柴田英司氏(技術本部上級PGM兼SUBARU Lab所長)は、「そのなかで、スバルは安全を大事に考えています。その安全を実現する技術の中核としてアイサイトが存在しています」と話した。スバルは2020年1月の技術ミーティングで同社が進む技術の方向性を発信し、「2030年に交通死亡事故ゼロを目指す」とした。