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福野礼一郎のTOKYO中古車研究所™ 第175回 | ワンオーナー1000kmアヴェンタドールLP700-4の購入② 市街地第一印象インプレ+荒井社長の読者代表質問

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福野礼一郎のTOKYO中古車研究所™ 第175回 |  ワンオーナー1000kmアヴェンタドールLP700-4の購入② 市街地第一印象インプレ+荒井社長の読者代表質問

「TOKYO中古車研究所」などと大袈裟なタイトルですが、私=福野礼一郎が1993年から2012年まで自動車雑誌3誌で152回連載し、多くの方に読んでいただいた連載記事のタイトルの復刻です。TOPPER編集部の依頼で11年ぶりに連載再開しますが、内容的には単なる「私的ブログ」です。TOPPERのコンテンツの中では一人浮いてると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
(このコンテンツは著者の希望でTOPPERの「総合人気ランキング」には反映されません)

文字量について:長文です。本文文字量は20000字、写真41点。通常は雑誌1ページで2000~2500字+写真数点ですから、雑誌でいうと18ページ分くらいの分量があります。どうぞのんびりお読みください。

2024年9月7日(土)納車式写真ルポ

以下は納車当日の「納車式」の写真ルポです。あくまで私の場合のケースです。

2024年9月7日(土)午前10時半、荒井社長といっしょにスティックシフトの社有車でランボルギーニ麻布に到着、担当セールスの佐藤大志さんから、リモコンキー、スペアキー+バレーキー、車検証入れを受領、車検証記載事項と納車整備記録を確認する(Photo:荒井社長)
前オーナーから譲り受けた3つのキーのうちメインは新品同様、スペアのふたつは未使用の状態。車検証入れは新型車検証用に製作した新しいタイプのものをつけてくれた。整備記録などもこの中。右端の箱の中はオマケのキーホルダー。
注目の車検証記載重量はなんと1870kg(前軸800kg/後軸1070kg)。重量配分42.8%:57.2% 車載の日本語取扱説明書記載の「乾燥重量」は「1575kg」で、同じく取説には燃料・水・油脂類容量について、燃料タンク90ℓ+リザーブ20ℓ、エンジンオイル13ℓ、ギヤオイル3ℓ、前後デフオイル2.8ℓ、e-gearシステムフルード0.8ℓ(交換不可)、ハルデックスオイル0.82ℓ、LLC25ℓ、ブレーキフルード0.75ℓと記載してある。それぞれの比重をガソリン0.75、オイル0.92、LLC1.15、ブレーキフルード1として計算してみると、合計は約131kg。乾燥重量と足しても車重は1706kgにしかならない。
残りの164kgは一体どこからやってきたのか。実はエアコン、パワステ、オイルクーラー、インフォシステム+オーディオ、可変スポイラー、リモコンミラー、盗難防止システム、カーペットなどの装備を名目上「レスオプション注文可能装備」に設定しておき、車重はそれら全部レス状態の「オプションなし車重」で公称するという「合法的公称車重値軽量化方法」が世界各社で以前から公然と行われてきた。誰もそんな仕様は注文しないから生産に問題はないし、万が一レース用などに注文されたら対応すればいいだけだ。取説には「車両総重量2100kg」という日本の車検証記載総重量値より逆に120kgも重い記載もちゃんと記載してあるので「乾燥重量1575kg」も、それとは限らないにしてもなんらかの合法的数値だろう
約1ヶ月間におよんだ新木場工場における納車整備の記録簿。油脂類とLLCの交換だけでなく、Vベルト+プーリー+テンショナー、エンジンフードのダンパー、左ドアミラーのレンズ、前後サイドマーカー、そして付属品内のパンク修理剤まで交換してくれた。タイヤ/ホイール交換は自分の希望作業で別途支払った
フロントのトランク内に収納されていた工具セット。パンク修理キットとドライバー、レンチ、ヒューズ抜き、革手袋といういたってシンプルな構成。取扱説明書はこのバッグのポケットの中 
日本語版の取扱説明書セット。クイックスタートガイド、取説本体、オーディオシステム取説、サービスブックの4冊。取扱説明書本体の内容は望外にまともで、なんと読めば内容がちゃんと理解できる。日本語の文法も正しいが、その前にベースの編集やロジックがしっかりしている。スペックなども前記のようにがっちり載っていた。つまるところこういうことも含めてアウディ式/ドイツ流ということなのか
左:車両付属の純正バッテリーチェッカー。右:現在の販売車両に付属しているCTEK製純正バッテリーチェッカー(別途購入品)
.......などとあれこれ眺めていたら、アストンマーティン東京 新木場サービスセンターのフロント担当でメカニックの島 健さん、おなじく元フロントで現在は同じSKYグループのマクラーレン麻布 品川工場のフロントとして勤務している自動車知的好奇心の塊=齋藤由佳さんが、花束とネーム入りのスパークリングワインを持ってサプライズ登場(Photo:荒井社長)
2018年以来、京都の高校の吹奏楽部に毎年薔薇100本を送ってきましたが、自分がもらうのなんて何十年かぶり? 感激しました。ありがとうございます
お菓子もいただいてしまった。横浜元町Pavlovの焼きパウンドケーキ。帰宅後に開封し撮影
スパークリングワインの名前とエンブレムは箔押しではなく、レーザー刻印
荒井社長も交えてしばし懇談。「アストンマーティン東京」「ランボルギーニ麻布」「マクラーレン麻布」は同じSKYグループ傘下の会社で、「アストンマーティン東京」と「ランボルギーニ麻布」のサービスセンターは、2019年1月のオープン以来、新木場の同じビル内にある(ただしフロント、整備フロアと人員+メカニックは完全に別個)。DB11の整備のために何度か新木場にクルマを持っていって、お二人と楽しくお話ししながらお隣のランボを眺めているうちにどうにも欲しくなった。このお二人がいたからランボルギーニを買う気になったのだから、納車に来てくれてめちゃめちゃ嬉しかった
私が買ったのは中古車だが、新車納車時と同じセレモニーをやってくれた。シャッターが開いて対面......
納車前にもう一度外装を磨いてくれたらしく、7月12日に見せてもらったときよりさらに一段と綺麗になっていた。ホイールは自分の好みで「DIONE」と呼ばれているAPP TECH製の純正20/21インチのシルバーに交換。タイヤは「L」マーク付き承認タイヤのピレリPゼロ。255/30-20、355/25-21
記念写真。我ながら似合わないね。すみません
現車確認後、受領書にサインして納車式は完了。どうもありがとうございました(Photo:荒井社長)
著者
福野礼一郎
自動車評論家

東京都生まれ。自動車評論家。自動車の特質を慣例や風評に頼らず、材質や構造から冷静に分析し論評。自動車に限らない機械に対する旺盛な知識欲が緻密な取材を呼び、積み重ねてきた経験と相乗し、独自の世界を築くに至っている。著書は『クルマはかくして作られる』シリーズ(二玄社、カーグラフィック)、『スポーツカー論』『人とものの讃歌』(三栄)など多数。

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