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パンクのない世界がやってくる!エアレスタイヤの実用化はいつから?

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パンクのない世界がやってくる!エアレスタイヤの実用化はいつから?
GM「シボレー・ボルトEV」に装着されたミシュランのエアレスタイヤ「Uptis(アプティス)」プロトタイプ

高速道路で立ち往生…。タイヤの修理・交換に◯十万円…。愛車のメンテナンスで地味にダメージが大きいのがタイヤのパンク。だが、エアレスタイヤの登場で、ドライバーはパンクの心配から開放され、メンテナンスにかかる時間や費用からも解き放たれる。実用化が待ち望まれるエアレスタイヤの導入はいつからか?

エアレスタイヤがもたらす体験

タイヤのパンクや空気圧の管理をする必要がないエアレスタイヤは、自動車ドライバーや自転車ユーザーの生活に大きな変化をもたらすと期待されている。エアレスタイヤが実用化されると、これまで当たり前だったタイヤのメンテナンスのあれこれから開放されるのだ。

タイヤのパンクからの開放

従来のタイヤは、空気圧により形状を維持している。路面に接するトレッドは、走行による摩耗や損傷をもっとも受けやすいため、耐久性とグリップ力に優れたゴムを使用しているが、釘やガラス片などでダメージを受けるとそこから空気が抜けてしまう。

縁石や段差にタイヤをぶつけたり、空気圧の不足やタイヤの劣化でもパンクのリスクはあり、摩耗や空気圧の状態は定期的に点検する必要がある。自転車には耐パンクベルトが装着されているタイヤもあるが、それでも完全にパンクを防ぐことができないため、空気を必要としないタイヤの構造改革から取り組むことでパンクレスなタイヤを目指す必要があった。

一方、エアレスタイヤは空気ではなく、金属製のスポークや樹脂製のハニカム構造などによって車両の重量を支えるため、パンクすることがなく、常に安定した走行をすることができるというわけだ。

メンテナンスからの開放

空気入りタイヤは、空気圧が低下すると乗り心地や操縦安定性が低下する。また、空気圧が適正でないと燃費が悪化したり、タイヤの寿命が短くなったりするリスクもある。定期的な空気圧チェックは、車両の稼働率を向上させるために不可欠だが、エアレスタイヤはこうしたメンテナンスを必要としないため、維持費や心理的な負担が大きく軽減される。

また、エアレスタイヤは従来のタイヤのように空気圧を維持するためのゴムや金属などの部品を使用しない。パンクの心配がないためタイヤ本体の廃棄量を抑えることができ、環境負荷の軽減にもつながることから、次世代の技術として重要な役割を担っている。

エアレスタイヤを手掛けるタイヤメーカー

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