開く
TECHNOLOGY

BYD SEAL、発売から数日で140台を受注達成。BYD Auto Japan 東福寺社長が伝えたいEVの「事実(リアル)」とは

公開日:
更新日:
BYD SEAL、発売から数日で140台を受注達成。BYD Auto Japan 東福寺社長が伝えたいEVの「事実(リアル)」とは
BYDオートジャパン代表取締役社長、東福寺厚樹氏

2022年7月に日本市場への参入を発表したBYD。翌年には「ATTO 3(アット3)」と「DOLPHIN(ドルフィン) 」を、2024年には「SEAL(シール)」と、立て続けに3モデルを市場に投入した。4月からはTVCMも開始し、SEALの試乗会などプロモーションにも力を入れている。新モデルの販売状況や今後の展望について、BYDオートジャパン代表取締役社長、東福寺厚樹氏にうかがった。

TEXT&PHOTO:石原健児

満を持して「SEAL」を市場へ投入

3モデルを発表の背景には多くの苦労もあったという

「ようやく3モデルをローンチできました」

インタビューの冒頭、東福寺社長は安堵の表情を見せた。「国内市場への初投入となるモデル ATTO 3 発表時はスケジュールが非常にタイトで『何とか間に合ったな』という気持ちでしたが、今回のSEALはしっかりと準備ができたと感じています」

BYDは、国内2モデル目となるDOLPHINに「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」「幼児置き去り検知システム」という他メーカーには見られない安全装備を搭載。SEALにも同じ機能が継承された。

国内3モデル目となるBYD SEAL

それだけではなく、SEALのローンチに際しては東福寺氏をはじめスタッフ一人ひとりが改善点を念入りにチェック。社内スタッフと試乗や打ち合わせを重ね、「ステアリングヒーター」「雨滴感応型のワイパー」の装備など細部に渡って機能の向上を図った。

「ユーザーから寄せられた声も反映し、SEALの価格帯に相応しい装備を追加しました。商品の熟成度や日本市場へのマッチング度は、昨年発表した2モデルに比べ、明らかに向上していると思います」

満を持して投入したSEALのクオリティに東福寺氏は自信をのぞかせた。

「2023年にゼロベースでスタートして、商品のローンチや販売網の整備を行ってきたんです」

東福寺氏は昨年からの歩みを振り返った。販売拠点は2023年2月の「BYD AUTO 東名横浜」を皮切りに各地に展開。2024年6月現在、出店準備中を含め55店舗がオープンしており24年中に90店舗、25年中に100店舗の開設をめざしている。販売拠点には充電インフラも整備。6kWの普通充電器、50kWの急速充電器を設置し、迅速に充電できる体制を整え、さらなるユーザーの利便性向上を図る。

バッテリーへCTB技術の採用で横からの衝突安全性やねじれ剛性が向上

著者
石原健児

取材ライター。
1966年東京生まれの北海道育ち。大学卒業後、イベント関連企業、不動産業を経て印刷業へ。勤務先のM&A・倒産をきっかけに2016年からライター業を始める。医療系WEB媒体、ビジネス誌「クオリタス」などで活動。医師、弁護士、企業経営者、エンドユーザーなどを対象に取材してきた。総取材人数はだいたい1500人。就学前までに自動車や転落事故で「九死に二生」位は得ていると思う。最近好きな言葉は「生きてるだけで丸儲け」。

PICK UP