FDK、車載アクセサリ向けニッケル水素電池を新開発。マイナス40度環境に対応し寒冷地での利便性向上
FDKは7月31日、新製品の水素電池「HR-AATEX」を8月から量産出荷を開始すると発表した。
同社は1991年から、セキュリティ・車載・医療・家電などの用途向けにニッケル水素電池を製造・販売してきた。車載アクセサリ機器においては、主電源や電源バックアップ用として広く利用されている。
近年の車載アクセサリ機器市場の傾向では低温環境下での放電要求が増加していることから、同社では新規材料(水素吸蔵合金、外装缶など)を採用し、従来よりも電池容量を増やすことに成功。低温放電性能を向上させたニッケル水素電池「HR-AATEX」を新たに開発した。
新製品は、既存モデル「HR-AAUTEW」と比較して、約1.2倍の電池容量と、マイナス40℃の環境下における放電時間(※1)約6倍を実現した。この放電性能の向上により、寒冷地で車載アクセサリ機器の利便性向上が期待できる。
同製品は2024年8月から量産出荷を開始。車載アクセサリ機器用途のラインアップ充実により、ユーザーの使用環境に適したニッケル水素電池を提供する。生産は、IATF16949認証を取得し、RoHS指令、欧州電池規則(2023/1542)などの各種法令にも準拠している高崎工場で行う。
製品仕様
IS規格に準拠した名称:HR15/51
公称電圧:1.2V
公称容量:1300mAh
定格容量:1100mAh(※2)
寸法・質量:外径14.35mm、総高50.0mm、約26g(※3)
用途例:eCall、カーアラーム、ドライブレコーダー、その他車載アクセサリ機器
※1:満充電の電池を1.5It(1It(A)=定格容量(Ah)/(h))で放電した場合の終始電圧1.00Vに達するまでの時間
※2:単電池を110mAで16時間充電した後、220mAで終止電圧1.00Vまで放電した時の最小容量
※3:熱収縮チューブを含む