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モービルアイがNASDAQに上場、自動運転技術のキープレーヤーの展望は?

インテル傘下のモービルアイが米ナスダック市場に上場

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モービルアイがNASDAQに上場、自動運転技術のキープレーヤーの展望は?

インテル傘下で自動運転の技術開発を行うモービルアイがナスダック市場に上場した。自動運転技術のキープレーヤーとなるか。動向に注目が集まる。

2022年10月26日、米半導体大手インテル傘下で自動運転の技術開発を行っているモービルアイが米ナスダック市場に上場した。

終値ベースの時価総額は230億ドル(約3兆4,000億円)で、2022年最大のIPO(新規株式公開)案件となった。

今回の上場は、インテルがモービルアイの手掛ける自動車の自動運転分野に本腰を入れてきたという意思表明と理解できる。

資金調達が最大の目的ではないとする巨大IPO

初値は公開価格の21ドルを大きく上回る26.71ドル、初日の終値は公開価格を38%上回る28.97ドルだった。

2021年にIPOを発表した時点でモービルアイは時価総額500億ドルを目標にしていたが、冷え込むアメリカ株式市場の状況を鑑み、これを300億ドルに修正していた。

目標には届かなかったものの、低迷を続ける市場の中で230億ドルを調達した。2022年最大のIPO案件となったことを考えれば、上出来の結果と言えるだろう。

今回のIPOによる新規発行株式は4100万株で、調達金額は8億6100万ドルに上る。さらに、プライベート・エクイティ・ファンドのジェネラル・アトランティック社は、IPOと同時の私募で1億ドル相当の株式を購入することに合意している。

インテルのパット・ゲルシンガー最高経営責任者は今回のモービルアイのIPOについて、「資本の調達ではなく、株式市場に上場する意味合いが大きい」との認識を示した。

約8億ドルを超える資金調達が、IPOの主な目的ではないと言う。もしそれが本当であるならば、インテルという巨大な半導体メーカーが、モービルアイを通してモビリティの自動化というビジネスに本腰を入れてきた、という意思表明と理解できる。

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