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車両向けの高度なV2X実現に向け戦略的パートナーシップ契約を締結…三菱電機とコムシグニア

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車両向けの高度なV2X実現に向け戦略的パートナーシップ契約を締結…三菱電機とコムシグニア

三菱電機は5月24日、ハンガリーのコムシグニアと戦略的パートナーシップ契約を締結し、Vehicle-to-Everything(V2X)の分野で提携すると発表した。

コムシグニアのV2Xソリューションと三菱電機の高精度ロケーター(HDL※1)を組み合わせ、より安全な自動運転(AD※2)および高度運転支援(ADAS※3)のためのV2Xプラットフォームを提供する。

提携の背景

V2Xは、より安全なAD/ADASのためのキーテクノロジーであり、多くの国と地域がV2Xを新車の安全評価項目に追加することを計画するなど、その必要性が高まっている。両社は、V2Xソリューションの市場投入までの時間短縮と、安全な社会の実現への貢献を目指す。

提携の内容

コムシグニアは、セキュリティー機能を備えた通信ソフトウエアとアプリケーションソフトウエアが統合された独自のV2Xソリューションを提供する。同社のV2Xソリューションは、次世代の車両にも適用可能な拡張性を備えたソフトウエア構造が特徴だという。

三菱電機は、高精度測位による車両の正確な位置と車両周辺の道路形状や車線情報など正確な地図情報の提供が可能なHDLを保有している。既に複数の自動車メーカー向けに量産実績がある。

今回の提携に基づき、コムシグニアのV2Xソリューションと三菱電機のHDLによる高精度な位置情報と地図情報を組み合わせることで、自車周辺の状況を正確に認識し前方車両と衝突の可能性がある場合の警告などの精度を大幅に向上させることができる。

例えば、前方の車両が急カーブなどで目視や車両センサーで確認できない状況でも、正確な自車位置と他車位置から走行レーンの判別を行い衝突の危険性を正確に判断できる。ドライバーの操作が間に合うタイミングでの警報を実現するという。

さらに車両間でカメラなどのセンサーで検知した物体の情報を通信するDay2と呼ばれるアプリケーションと車両間で協調制御を行うDay3アプリケーションを開発し、より高度な協調型V2Xの実現を目指すとしている。

HDLの高精度位置情報と地図情報を使用した衝突リスクの判定
HDLの高精度位置情報と地図情報を使用した衝突リスクの判定

※1:High-Definition Locator
※2:Autonomous Driving
※3:Advanced Driver-Assistance Systems

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