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トヨタ LEXUS LC500の純正オプションパーツを3Dプリンターで大量製造。部品の試作から量産開始までの期間は驚異の「87%短縮」- SOLIZE|ものづくりワールド [東京] 2024

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トヨタ LEXUS LC500の純正オプションパーツを3Dプリンターで大量製造。部品の試作から量産開始までの期間は驚異の「87%短縮」- SOLIZE|ものづくりワールド [東京] 2024

大手自動車メーカーの大量生産パーツに3Dプリンターで製造したパーツが採用された。パーツを使用する車種はトヨタのフラッグシップモデル「LEXUS LC500」の2024年モデルイヤーだ。

量産パーツの製造に3Dプリンターが採用されるのは国内初となる。手がけるのは神奈川県に本社を構えるSOLIZE株式会社。2024年6月19日から21日まで東京で開催されている「ものづくりワールド2024」で担当者にお話しをうかがった。

TEXT&PHOTO:石原健児

自動車メーカーが抱える小ロット生産の課題

LEXUS LC500と3Dパーツ部分(出典:SOLIZE株式会社公式サイトより)

「近年自動車メーカーでは小ロット生産の車が増えてくる中、金型製作のコストダウンや製品化までのスケジュール短縮といった課題がありました。解決策として注目したのが、3Dプリンターの活用です」。

トヨタと協業するきっかけを語ってくれたのは、株式会社SOLIZEの沼田 信太郎氏。デジタルマニュファクチャリングサービス事業部に所属している。

部品製造を3Dプリンターに切り替えることで、製造時の納期短縮、コスト削減が期待できる。部品設計で不可欠だった金型が不要になるため、金型の保管コストがかからず、製造開始後のコストも削減できる。また、製造データは設計変更もしやすく金属の経年劣化もない。通信で送ればどこの工場でも生産が可能となる。

日本初の試みは、製造基準作りからスタート

1990年から3Ðプリンターを活用したビジネスを開始
著者
石原健児

取材ライター。
1966年東京生まれの北海道育ち。大学卒業後、イベント関連企業、不動産業を経て印刷業へ。勤務先のM&A・倒産をきっかけに2016年からライター業を始める。医療系WEB媒体、ビジネス誌「クオリタス」などで活動。医師、弁護士、企業経営者、エンドユーザーなどを対象に取材してきた。総取材人数はだいたい1500人。就学前までに自動車や転落事故で「九死に二生」位は得ていると思う。最近好きな言葉は「生きてるだけで丸儲け」。

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