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住友化学、ホンダ新型EV「N-VAN e:」のフロントグリルにリサイクル材提供

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住友化学、ホンダ新型EV「N-VAN e:」のフロントグリルにリサイクル材提供

住友化学は7月16日、本田技研工業(ホンダ)の新型電気自動車(EV)「N-VAN e:(エヌバン イー)」のフロントグリル向けに、マテリアルリサイクル技術を活用した素材「ノーブレンMeguri」を提供すると発表した。

2050年カーボンニュートラル実現に向けたさまざまな取り組みが進む中、日本の基幹産業である自動車業界でも資源循環の取り組みの重要性が高まっている。

住友化学は、これまで、高機能なポリプロピレン材料を自動車メーカーに供給するとともに、プラスチック資源循環システムの構築によるマテリアルリサイクルの事業化に向けた取り組みを推進してきた。

ホンダは、Car-to-Carへの水平リサイクルの展開と、サステナブル素材の「魅せる化」を推進しており、ホンダの目指す方向性に、住友化学の取り組みが合致したことにより、今回の提供が実現。

これまでリサイクル材は、意匠にこだわらない部品へ使用されることが一般的だったが、今回、両社は「リサイクル素材だからこそ実現できる“この1台だけのデザイン”への価値の転換」を目指した。

回収されたホンダ車の廃棄バンパーを、自動車部品再生委託事業社である協和資材が洗浄・粉砕し、住友化学はその破材を材料設計技術とコンパウンド技術で、ポリプロピレン材料「ノーブレン Meguri」として再生させ、ホンダにリサイクル材料として提供する。

住友化学は、自動車バンパーで用いられたポリプロピレンのリサイクルに際して、外観性を下げるとして今まで取り去られていた塗膜を、あえて多く混ぜ合わせることで、表現豊かで唯一無二の「魅せる素材」を目指した。

自動車外装部品に求められる高い品質基準を満たすことに加え、リサイクル素材の魅力とその可能性を社会に広めることに、材料技術面から貢献する。今後も、Meguriの製品ラインアップ拡充を計画している。

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