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世界初の電動無人貨物船を生み出したノルウェーの自動運転化の取り組み

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世界初の電動無人貨物船を生み出したノルウェーの自動運転化の取り組み

2018年より、コンサルティング大手の多国籍企業「KPMGインターナショナル(KPMG International Cooperative)」が手掛ける「自動運転車対応指数(AVRI)」においてノルウェーは、対象国に加えられた2019年から2年続けて3位を獲得した。

AVRIは、自動運転車導入に関する準備が整っており、実現に最も近い国を順位付けしたものだ。

ノルウェーが小国ながら高順位を獲得・維持できたのは、圧倒的なEV普及率や自動運転化の取り組みが進んでいることが高く評価された結果と言えるだろう。

そんなノルウェーは世界トップクラスのEV普及率を誇り、2023年度には新車販売台数におけるEV・PHV普及率が93%を突破した。その背景には、政府が強力な推進施策を実施している他、早い段階から本格的に進めている充電インフラの整備などがある。

自動運転に関しても、バスやトラックはもちろんのこと、除雪車や船舶の自動運転化など、ノルウェー独自の取り組みが高評価を得ている。

世界トップのEV普及率を誇るノルウェーが行う自動運転の取り組みについて見ていく。

2年連続で「AVRI」3位に輝いた小国ノルウェーのEV・自動運転化への取り組み

冒頭で紹介した通りノルウェーは2019、2020年度と続けてAVRIで3位を獲得している。

この高評価を得た一つの理由として、EVの普及率の高さが挙げられる。2019年時点には、新規の登録された乗用車のうち、その56%がEVまたはPHEVだった。

このEV普及率は、EV充電インフラの整備や政府の施策によって支えられている。

早期から充電インフラ整備に取り組むノルウェーの公共のEV充電設備は、2019年時点で住民1,000人あたりにつき2.4基が設置されていた。2021年には2万基近くまでその数を増やし、高速道路には100キロメートルあたりに1,200口を超える急速充電器が設置されている。

ガソリン車やディーゼル車の購入時に課せられる25%の付加価値税(VAT)が免除される、高速道路やパーキング施設など公共施設での料金割引、企業の社用車税の引き下げなど、EV購入に対するメリットが多数用意されているのも、普及拡大を後押しした要因だ。

また、ノルウェーは自動運転に関してもその先駆者として早期に実証実験をはじめ、2019年の時点で自動運転バスが実用段階にまで発展している。

ノルウェーの公共交通を担う企業「Ruter(ルーター)」は、2019年度から一般道での自動運転バスの実証実験を開始した。この実証実験は、交通量の少ないエリアを走行する路線での18km/h程度の低速運用からはじまり、2020年には交通量が多い路線へとエリアを拡大し、最高30km/hでの運用となった。

そして、オスロ市バス路線の一部では、2019年度にすでに自動運転バスの無人運用がはまっていた。

他にも、オスロ空港では2019年時点でオスロ空港の除雪車に自動運転が取り入れられていることや、自動運転ボートの技術開発、フィヨルド近郊を巡る近距離フェリーの航路など、船舶の自動運転化も評価された。

ノルウェーの公共交通機関運営会社「Ruter」の既存路線を対象に「トヨタ」「Sensible 4」「Holo」の4社が合同で行なった実証実験

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