デンソー、東急コミュニティーとBEV・PHEV向け充電システムを活用した集合住宅向け充電サービスの実証を開始

実証の背景

近年、車両の電動化が急速に進む中、経済産業省は2030年までに集合住宅や月極駐車場などに10～20万口の充電機器設置を目指すなど、充電サービス・インフラの整備が社会全体での課題となっている。

デンソーは、集合住宅への充電機器導入を促進するために、いつ、だれが、どれだけ充電したかなど充電状況を明確に把握することに加え、建物の契約電力の余力を測定し、効率的に充電するシステムを整備することが重要だと考えている。そこで、不動産管理大手の東急コミュニティーと協力し、長期にわたって安心して利用できる集合住宅向け充電サービスのモデル確立に向けた実証を開始する。

本実証では、デンソーが個人認証、電力計量、エネルギーマネジメント機能を備えた充電システムが提供され、東急コミュニティーがそのシステムを活用して充電サービスを運営する。これにより、充電サービスも含めたマンション管理に関する様々なサービスを一元管理する体制が実現され、東急コミュニティーが将来的に集合住宅向け充電サービスを開始するための基盤が整えられる。また、デンソーは本実証を通じて、集合住宅における電動車の充電環境を整備とエネルギー効率の向上を目指す。

実証の概要

東急コミュニティーが管理する首都圏のマンション2棟の平置き駐車場※に6kW普通充電器と充電システムを設置し、実証を通じて実用化に向けた改善点を特定し、運用や課金、管理方法などについてシステムの最適化が検証される。

※地面に直接車両を駐車できる駐車場のこと

実証期間

2025年1月から約2年間を予定

充電システムの主な機能：

1. 正確な充電量の計測

・個人認証機能により、登録した利用者のみが充電可能
・充電に要した電力および時間を詳細に計測

2. 建物の電力使用状況に応じたエネルギーマネジメント

・建物の電力を計測し、電力を効率的に使う充電を実現