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炭素繊維が拓く自動車の可能性

MATERIAL EVOLUTION

Motor Fan illustrated
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TORAY TEEWAVE AC-1｜初代TEEWAVE AR-1は実際に走れるコンセプトカーだった。このAC-1は東レの素材技術のショーケースであり、「こういうことができます」という実例を満載しているが実走はできない。同様のモデルを欧州にも設置する予定で、東レは本格的にCFRPの販路拡大を狙っている。
単純な糸ではなく、このような織物に編んで樹脂を含浸させた状態でCFRPは使われる。樹脂は形状固定のための「つなぎ」であり、樹脂の選び方と織物の作り方、重ね方で製品の特徴は大きく変わる。
炭素繊維はこう使われる｜大元の素材は極細の「糸＝フィラメント」である。これをどのような形で供給するかは、製品が必要としている強度や剛性、表面の意匠、コストなどで変わる。過去、自動車分野では織物を型に張り込んで真空加熱により成形するオートクレーブがCFRPの代表だったが、そこにバリエーションが生まれた。プリプレグとチョップドは将来に期待がかかる。「糸でなければカーボンの物性を活かせない」という時代は終わり、いまや適材適所という提案が主流である。
TORAY TEEWAVE AR-1TORAY TEEWAVE AR-1｜マクラーレンF1などの設計で有名なゴードン・マーレー氏は、東レが最初に構想した4座オープンではなく2座オープンを提案し、緻密なパッケージング図面を描いてきた。当然、市販と実用を視野に入れている。よく観察すると、サスペンションの構成からモノコックの作り方まで非常に合理的である。
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