エンジンテクノロジー超基礎講座061|スズキ・スイフトスポーツのK14C型エンジンをクローズアップ
K10C型直噴ターボに続いて登場した、4気筒版であるK14C型直噴ターボエンジン。SUVであるエスクードに搭載されたのに続いて、次弾はなんとスイフトスポーツ。リトルダイナマイトとかホットハッチだとか、そういう単語で形容されるクルマにふさわしいエンジンが載ってきた。さて、どんな特徴があるのだろうか。
ノーマルクローズ制御というのがK14C@スイフトスポーツにおけるトピック。普段は閉じておいて排気流は余さずタービンへ、インターセプトポイントを超えると破壊を免れるためにウェイストゲートを開いてタービン流入エネルギーを低減させるという、要するに「従来慣れ親しんだターボの使い方」である。
では一方の「ノーマルオープン制御」が最近のパワートレインで一般的なのはなぜかと言うと、自動変速機と組み合わされていることがいちばんの理由。一般走行中の軸出力を測ってみるとわかるが、クルマは低負荷域で走っていることが多く、その際の出力は数kW、よくて数十kWというところ。燃料消費を極力抑えたい昨今、出力が求められていないのにタービンに排気流を当ててまで排気抵抗を増やすのは得策ではない。
そこで普段はウェイストゲートを開いておいてそちらへ導流しておくわけだ。急加速したいときには変速機が活躍。瞬時にローギヤレンジに変速することで軸トルクを稼ぎ、その間にエンジン回転が高まるからその頃には過給効果が得られるという寸法である。
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