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ヴァレオが第3世代LiDARの新規受注を2件獲得…レベル3以上の自動運転へのキーデバイス

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ヴァレオが第3世代LiDARの新規受注を2件獲得…レベル3以上の自動運転へのキーデバイス

ヴァレオは、同社のSCALA 3 LiDAR が、2022年のステランティスに続き、アジアの大手OEMとアメリカの大手ロボタクシー会社の新規受注を獲得したことを発表した。

ヴァレオ SCALA 1と SCALA 2は、渋滞時の条件付き自動運転を実現した。 SCALA 3は、使用範囲の拡大と高速走行への対応により、自家用車での運用範囲を拡大し顧客価値を高める。SCALA 3によって、顧客企業はロボタクシーを大規模に運用できるようになった。

ヴァレオのコンフォート アンド ドライビング アシスタンス ビジネス グループのプレジデント、マーク・ヴレコー氏は、次のように述べている。

「信頼性の高いヴァレオの LiDAR 技術は、575件以上の特許によって保護されています。今回の新規受注は、当社の技術が自家用車やロボタクシーなど、さまざまな市場の期待に応えることを示しています。新たなパートナー各社と協力し、より安全で自動化されたモビリティを世界中にもたらすことを大変嬉しく思います。」

ヴァレオ SCALA 3 LiDAR は、次世代の高度に自動化されたシステムにおける認識機能で中心的な役割を担う。 条件付き自動運転車(レベル3)の運行領域をより広いエリアと高速走行(時速130キロまで)に拡大し、ロボタクシー(レベル4)の大規模な運用を可能にした。

SCALA 3 はレーザーをベースにしたシステムで車両周辺の 3D 画像を生成し、毎秒 1200 万ピクセル以上 (SCALA 2比で16 倍)という高解像度の点群を提供する。反射率の低い物体の場合でも200メートル、反射率の高い物体であれば 300 メートルという検出範囲を誇り、人間の目には見えない物も含めほぼあらゆる物体を認識できるという。

ヴァレオ SCALA 3
ヴァレオ SCALA 3

SCALA 3 には、認識とAIベースのアルゴリズムを含む一連のソフトウェア モジュールが付属している。視界遮蔽検出、雨と水しぶきの検出、オンライン キャリブレーション、軸ズレ検出などにおいても、高い安全性と信頼性を発揮する。ドライバー、カメラ、レーダーのいずれも検出できない、150メートル以上先の暗がりにある黒いアスファルト路面に置かれたタイヤも識別できるという。

これにより対象物を識別、分類、追跡し、カー フュージョン システムに車両周囲の完全な3Dマッピングを提供し、自動運転を可能にする。 これらのソフトウェア モジュールは、主要な SoC プラットフォームに簡単に組み込むことができ、専用の ECU かドメイン コントローラーで実行できる。

ヴァレオは、車両が正しい判断を下せるためのソフトウェアとセンサー類 (超音波センサー、カメラ、レーダー、LiDAR)およびコンピューティング ユニット (ドメイン コントローラー) を開発している。同社は、ADAS市場が年率17%で成長し、2030年には600億ユーロに達すると予測している。

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