ダイハツ工業、海外向け車両の側面衝突試験で不正行為
対象車種は、2022年8月にタイ・マレーシアで生産が開始されたトヨタ「ヤリスエイティブ」、2023年3月にマレーシアで生産が開始されたプロドゥア「アジア」、2023年6月にインドネシアで生産が開始予定だったトヨタ「アギヤ」と開発中の1車種（詳細非公開）。販売が開始されていた2種の累計販売台数は「ヤリスエイティブ」が76,289台、「アジア」は11,834台で計88,123台にのぼる。
不正が発覚した経緯は、2023年4月に同社が内部通報を受け、不正を行った疑いのある担当部署および関連部署へのヒヤリング調査、車両の現物調査、設計変更履歴や開発過程の試験結果等の開発経緯の調査を実施。上記4車種の側面衝突試験において、認証する車両の前席ドア内張り部品の内部に不正な加工を行っており、法規に定められた側面衝突試験の手順・方法に違反があったことが確認された。
ダイハツ工業は不正の確認後、審査機関・認証当局に報告・相談の上、トヨタと協議し、認可対象国での出荷を停止した。なお、審査機関・認証当局に報告・相談する際の正規部品を用いた社内再試験では、定められた基準を満足していることを確認し、報告している。
審査機関・認証当局の立ち合いのもとでの再試験などを実施し、側面衝突性能が法規に適合していることが確認され次第、出荷を再開する見込み。当該車種の使用について、現時点では継続しても問題ない。
同社はこれまで調査を行ってきた内部調査委員会に加え、独立した第3者委員会を設置。本件内容の解明および真因分析、これに基づく再発防止策を取りまとめていくという。
