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ニデック、新型電動パワーステアリング用モータパワーパックを開発

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ニデック、新型電動パワーステアリング用モータパワーパックを開発

EPS用モータの開発・製造を行うニデックは、新型のパワーステアリング用モータ パワーパック(※1)(EPS-PP:Electric Power Steering Motor Power Pack)の新製品を開発したことを発表した。

EPSには主に小型車に採用されるコラム式と高級車で広く採用されているラック式の2種類があるが、近年はコラム式にもラック式と同等のスムーズな操舵性能が求められると共に、市場からは更なる価格低減が求められている。

ADAS(※2)機能の普及により、レーンキープアシスト等のADAS機能をスムーズに機能させるために更なるステアリングシステム全体の摩擦や、トルクリップル性能の低減に関する要望も上がっている。

スムーズな操舵性能を達成するため、主にモータやEPS減速機構の摩擦やトルクリップル(※3)を低減するように設計や製造段階での改善が行われてきたものの、コストがかかることが課題だった。

ニデックが新規開発したEPS-PPは、モータ及びEPS減速機構の摩擦やトルクリップルを逐次検出しながら補正を行うことで、従来よりも大きな摩擦やトルクリップルがあってもスムーズな操舵性能を達成することに成功。これにより、モータ及びEPS機構の摩擦やトルクリップルの管理を緩和でき、性能は落とさずコストダウンが可能となった。

さらに、摩擦につながるロストルク低減のために使用していた電磁鋼板材料を低グレード材にできるなど、モータ材料のコスト低減も同時に実現。今後、様々なEPSメーカーで導入が期待される。

※1:モータと電子制御ユニット(ECU)を一体化した製品の総称
※2:ドライバーの安全・快適を実現するために自動車自体が周囲の情報を把握し、ドライバーに的確に表示・警告を行ったり、ドライバーに代わって自動車を制御するなどの運転を支援する機能の総称
※3:モータが回転中に出力するトルクの変動量。モータの騒音や振動の原因となる。

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