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AGC、車載用全固体電池向け硫化物固体電解質の新量産技術を開発

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AGC、車載用全固体電池向け硫化物固体電解質の新量産技術を開発

AGCは9月6日、車載用全固体電池に使われる硫化物固体電解質の量産に向けた、新たな生産技術の開発に成功したと発表した。

硫化物固体電解質は、イオン伝導率が高く、自動車の航続距離の延長や充電時間の短縮を実現することから、車載用全固体電池の有力材料とされている。一方で、化学的に不安定で取り扱いが難しく、従来の電解質合成法では一度に取り扱える量に限界があることや反応に時間がかかることから、量産プロセス確立が大きな課題であり、均質性不足や不純物の影響で、電解質の性能改善に向けた取り組みも限界があった。

同社は、硫化物固体電解質の新たな生産技術として、ガラス量産技術をベースにして将来の量産を視野に入れた独自の溶融法を確立。AGC横浜テクニカルセンターのパイロットラインにおいて技術的な実証に成功した。これにより、ガラスのように均質で高品質な電解質を効率的に生産できるようになるという。

同手法では、リチウム二次電池からリサイクルされた原料の利用が容易になるため、使用済みリチウム二次電池のリサイクル問題の解消にも貢献できると見込んでいる。

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