UACJ製箔、LiB集電体用箔の増産設備投資を決定。生産能力を約1.5倍に増強へ
UACJ(ユーエーシージェー)の連結子会社であるUACJ製箔は9月11日、リチウムイオン電池(LiB)集電体用箔の増産設備投資を決定したと発表した。
アルミ箔市場は近年、脱炭素社会の実現に向けて電気自動車への移行が加速度的に拡大していることを背景に、LiB集電体用箔の需要が世界規模で急増している。
アルミ箔事業は、同社グループが長期経営ビジョン「UACJ VISION 2030」で掲げる貢献領域に合致する分野。今後急速な拡大が見込まれるLiB集電体用箔需要に対応するため、生産能力の拡充および競争力強化に向けた事業基盤の強化が必要な状況にあるという。
こうした中、LiB集電体用箔の生産においては政府も補助金を交付して官民一体となり推進している領域であり、国内重要顧客である自動車メーカーの近い将来の需要増加にタイムリーに対応するために、今回の投資の決定に至った。
今後順次設備を導入し、2027年度には現在のLiB集電体用箔の国内生産能力を約1.5倍に増強。箔事業の成長と収益の拡大、同時に、地球温暖化の原因となるCO2の排出量を減らす取り組みも行う。
同社は、今回の増産計画により、現在東洋アルミニウムと統合準備を進めている経営統合会社に加え、同社グループ全体の価値向上にも寄与すると見込む。