モーション、プラゴ、大和自動車交通がEVタクシー充電運用最適化に関する実証実験開始
モーション、プラゴ、大和自動車交通の3社は11月16日、EVタクシー運行における充電運用の最適化システムおよび充電器制御システムの実証実験を2023年10月から2024年3月まで行うと発表した。
タクシー業務において、EVタクシー運用時はバッテリー残量によって案内ができないケースがあること、業務時間中の充電が営業機会の損失にもつながることが課題となっており、車両およびドライバーの非稼働時間に、事業所の駐車場で、できるだけ多くの車両に営業に必要な充電を行う必要がある。
複数台のEVを充電するには、受電設備や契約電力の観点から、電力デマンドのピークを抑制する仕組み(エネルギーマネジメントシステム)が必要となる。単にピークを抑制するだけでは業務に必要な充電量を確保できないため、車両ごとの翌日の稼働予定や電池残量から、ダイナミックに充電をスケジュールする仕組みが求められている。
こうした課題を受け、3社は複数のEVタクシーの充電運用最適化に関する実証実験を開始。
実証実験では、日産自動車の法人向けEV車両データ外部連携サービス「Nissan BizConnect API」を用いて、モーションが開発したEVフリート向け充電管理ソリューション「Optiev(オプティーブ)」とプラゴのクラウドソリューション「PLUGO OPEN CHARGE LAB」を連携。
大和自動車交通のEV タクシー車両の「バッテリー残量」「電力消費量」「走行距離」等の各種データをリアルタイムで取得し、最適な充電スケジュールと充電出力を算出し、その算出内容をもとに、「PLUGO OPEN CHARGE LAB」を通じて充電器を制御する。
大和自動車交通のEVタクシーの実証的運用を通して、モーション「Optiev」、プラゴ「PLUGO OPEN CHARGE LAB」、日産「Nissan Biz Connect API」との連携による機能性と有用性を検証。あわせて、ルミネが運営する「ルミネ立川」の協力を受け、来店客向けに設置されているEV急速充電器をタクシーの経路充電拠点として利用し、タクシーが駅で乗客を待つ時間に充電を補う運用の可能性や、立川でのエリア連携の可能性についても検証する。
実証実験を通じてサービスを進化させていくことで、運行計画が事前に立てられないタクシーをはじめとしたさまざまな事業者においても、EVを積極的に導入できるソリューションの確立を目指す。