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ジェイテクト、FCEV向けに高流量対応の「高圧水素供給バルブ」「高圧水素減圧弁」を開発

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ジェイテクト、FCEV向けに高流量対応の「高圧水素供給バルブ」「高圧水素減圧弁」を開発

ジェイテクトは9月13日、燃料電池自動車(FCEV、※1)向け第3世代「高圧水素供給バルブ」と「高圧水素減圧弁」を開発したことを発表した。

同社は、2002年から油圧パワーステアリングで培った流体技術を応用してFC事業に着手。2014年に、トヨタ自動車の初代「MIRAI(※2)」向けに両製品の供給を開始し、2020年には新型MIRAI向けに第2世代の量産を開始した。

両製品は、FCEVの高圧水素貯蔵システムに搭載。高圧水素供給バルブは、高圧水素が貯蔵されているタンクに装着され、高圧水素を適正量で供給する製品で、異常時や火災時に供給停止する安全機能を備えている。高圧水素減圧弁は、バルブから供給された高圧水素を燃料電池スタック(※3)で必要な圧力に調整(減圧)。いずれも、高圧水素システムの基盤技術となる。

高圧水素供給バルブ及び高圧水素減圧弁 搭載箇所
高圧水素供給バルブ及び高圧水素減圧弁 搭載箇所

今回、今後展開が期待される商用車のFCEV化に貢献するため、高流量に対応した第3世代モデルを開発。

高圧水素供給バルブのIN/OUTポートを共通1ポート化し、部品点数削減と小型・軽量化を実現。水素供給流量は、高圧水素供給バルブが従来品比200%、高圧水素減圧弁が従来品比130%と、高流量に対応させた。高圧水素供給バルブの水素ガス流路が拡大したことで水素充填時間が短縮され、疲労寿命を向上させたことで商用車に求められる長時間使用に対応した。

第3世代高圧水素供給バルブ(左)、第3世代高圧水素減圧弁(右)
第3世代高圧水素供給バルブ(左)、第3世代高圧水素減圧弁(右)

同社は、今後も技術開発を進め、水素社会の実現に貢献していくとしている。

※1:FCEVは、トヨタの登録商標
※2:MIRAIは、トヨタの登録商標
※3:水素と酸素を化学反応させて電気をつくる機構

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