クボタ「MR1000」など21車種4,091台をリコール…走行不能に至るおそれ
クボタは、「MR1000」など21車種のシャトルバルブに不具合があり、最終的に走行停止後に走行不能に至るおそれがあるとして、2023年10月31日、国土交通省にリコールを届け出た。リコールの対象となるのは、2019年1月21日~2023年7月13日に製造された4,091台。
リコールの対象となるのは、2019年1月21日~2023年7月13日に製造された以下の21車種4,091台。
MR600H、GV601H、MR650H(PC)、GV/GVK651H、T2.650H、MR700H(PC)、GV/GVK701H、MR800(PC)、GV/GVK800、MR900(PC)、GV/GVK900、MR1000 (PC)(AT)、GV/GVK1000、MR800H(PC)、GV/GVK800H、MR900H(PC)、GV/GVK900H、MR1000H(PC)(AT)、GV/GVK1000H、MR1050H (PC)、GV/GVK1050H
不具合の箇所は、原動機・動力伝達装置 (シャトルバルブ)。農耕トラクタの前後進制御用電磁バルブ(シャトルバルブ)において、以下2点の要因により、検出スイッチの誤作動によりエラーが検出され、フェールセーフ機能により走行停止することがある。そのまま使用を続けると、徐々にエラーの発生頻度が高くなり、最終的に走行停止後に走行不能に至るおそれがあるとのこと。
1.シャトルバルブ内部の構造が適切でないため、バルブ内部に発生した極微小な油圧の圧力差によりスイッチ作動部部品が押されることで、検出スイッチが誤作動する。
2.シャトルバルブの検出スイッチ内部のガスケットに誤った材料を使用したものがあったため、ガスケットがシャトルバルブ内部の作動油により膨潤し、膨潤したガスケットがスイッチ内部の接点を押し上げ、接触不良により検出スイッチが誤作動する。
これまでに不具合が77件発生しているが、事故は起きていない。市場からの情報により発覚、リコールを届け出た。改善措置として、対象車両に以下2点の対応を行う。
1.シャトルバルブの検出スイッチ作動部の部品を、圧力差の発生を防止する対策部品に交換する。
2.シャトルバルブの検出スイッチの製造ロット番号を確認し、誤材料を使用した製造ロットである場合は正規品のスイッチに交換する。
使用者を把握しているため、直接訪問して通知するほか、自社ホームページにも掲載する。