ソシオネクスト、3nm車載プロセス採用SoCの開発に着手。2026年に量産開始へ
ソシオネクストは10月23日、台湾積体電路製造(TSMC)の3nm車載プロセス「N3A」を採用したADAS (先進運転支援システム)および自動運転向けのカスタムSoC(System-on-Chip)開発に着手したと発表した。2026年に量産開始する予定。
TSMCの3nmテクノロジーは、従来のテクノロジーより電力・性能・面積(PPA)の点で大幅に改善しており、量産できる状態にある。現行の3nmテクノロジー「N3E」は、前世代の5nmテクノロジー「N5」と比較して、同一電力で18%の速度向上、同一速度で32%の電力削減、約60%の論理ゲート密度の向上を実現している。
次世代ADASや自動運転では、より高度な機能を求められる一方で、バッテリーの寿命や走行距離を改善することも求められている。ソシオネクストは、3nmテクノロジーによるPPAの改善は、将来の電気自動車(EV)向けSoC開発にとって重要な要素となると考え、TSMCの最新の3nm車載プロセスを採用した。
ソシオネクストは、車載グレード製品の量産を加速するために、N3Aプロセスの初期リリースであるN3AEプロセスでの設計を開始。TSMCとの早期からの密接な協業により、最先端のN3Aテクノロジーをベースとした高性能でエネルギー効率の高い車載向け製品をいち早く提供できるサプライヤーになることを目指す。