ニデック、細かな車高調整に対応するエアサスペンション用モータを新開発
ニデックは中国の現地法人であるニデックモータ(大連)(以下、ニデック)において、自動車向けエアサスペンション用モータを開発したことを発表した。ニデックでは、これまで長年培ってきたブレーキ用モータやパワーステアリング用モータ等、ドライブトレイン向け製品での技術を活かしエアサスペンション用モータが開発された。本製品は「小型、長寿命、高起動特性」の特徴を持ち、エアタンクに圧縮した空気を供給するエアコンプレッサーを駆動する役割を担う。
エアサスペンションの概要
従来のサスペンションはコイルスプリングで振動や衝撃を吸収し、車体の揺れを軽減する役割のみを果たしていたが、エアサスペンションでは空気圧を利用するため細かな車高調整が可能であり、自動車の乗り心地向上の他、高速走行時には車高を下げて空気抵抗を低減し、オフロード走行時には車高を上げて走破性を高めるなど、走行状況に合わせた車高調整調整することができる。
特長
① 小型:高トルク密度を追求し小型化を実現。限られたスペースへの搭載が可能。強磁性の磁気構造を採用することにより、性能を保証する前提で、小型化と効率化を実現できる。
② 長寿命:ブラシレスモータ採用による長寿命設計。電子整流を採用するため、ブラシ付きモータに比べ、整流子摩損と機械故障のリスクを低減させ、長寿命を実現できる。
③ 高速起動応答性:迅速にコンプレッサーを駆動する起動特性。電子整流を採用するため、ブラシ付きモータに比べ、起動時の摩擦がより少なく、より速い起動応答を実現できる。
【仕様】
定格出力:300W
最大トルク:~1.3Nm
動作環境温度:-40~+120℃
L寸:80mm(ミニマム)
モータサイズ:Φ65mm(ミニマム)