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総合成績2位、EV部門1位の快挙。名古屋大学EVチーム、技術と戦略でEVの強さを証明。エンデュランスでは5年ぶりの完走を果たす|学生フォーミュラ 2024

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総合成績2位、EV部門1位の快挙。名古屋大学EVチーム、技術と戦略でEVの強さを証明。エンデュランスでは5年ぶりの完走を果たす|学生フォーミュラ 2024

2024年の学生フォーミュラ日本大会で、名古屋大学EVチームはEV部門1位を獲得、総合成績では見事に2位に輝いた。特に静的審査では最高得点を記録し、「加速性能賞」「プレゼンテーション賞」「デザイン賞」「CAE特別賞」など数々の賞を受賞。さらに、エンデュランスでは5年ぶりの完走を果たすなど、チーム全体の技術力を証明した大会となった​。

しかし、その道のりは順風満帆であったわけではない。その過程には数々の技術的課題やトラブルを乗り越えた努力があった。本記事では、全種目終了後に名古屋大学EVチームCP 福岡平士朗さんに話を伺い、その奮闘の様子を振り返る。

【学生フォーミュラ2024 名古屋大学EVチームの成績】
・総合優秀賞:2位
・国土交通大臣賞:受賞
・常滑市長賞:受賞
・日本自動車工業会会長賞:受賞
・デザイン賞:3位
・プレゼンテーション賞:1位
・加速性能賞:1位
・省エネ賞:3位
・CAE特別賞:2位
・MathWorks賞:1位
(学生フォーミュラ日本大会2024 公式通知より)

TEXT:庭野 ほたる(Hotaru Niwano)
PHOTO:村上 弥生(Murakami Yayoi)&学生フォーミュラ公式サイトオフィシャルPhoto
主催:公益社団法人自動車技術会

5年ぶりのエンデュランス完走、名古屋大学EVチームの挑戦と成果

カーボンモノコック&4輪インホイールモーターを搭載(学生フォーミュラ公式サイトオフィシャルPhotoより)

2024年の学生フォーミュラ日本大会において、名古屋大学EVチームは総合2位という素晴らしい成績を収めた。しかし、その過程には多くの挑戦と失敗があったという。

総合成績2位、EV部門1位の名古屋大学EVチーム

特にエンデュランス走行では、5年ぶりの完走に挑んだ年でもある。エンデュランスは、車両の耐久性やドライバーの集中力が試される過酷な種目であり、5年間結果を残せず苦戦してきた。だが、本大会では見事に完走。ラップタイム1分16秒157と好成績を叩き出したのだ。

「安堵感が一番大きいです。これまで色々な失敗を重ねてきましたが、ようやく形にできました。結果が出たことは嬉しいですが、もっと上手くできた部分もあったかと悔しさも残っています」と福岡さんは本大会を振り返った。

圧倒的な加速力とロジカルな設計プロセスが評価に繋がった

車両の各タイヤに独立した電動モーターを搭載する「4輪インホイールモーター」
著者
庭野ほたる

愛知在住のライター。サービス業、営業職を経て、なぜか自動車・航空機の開発設計に携わることに。これまでに自動車の内装製品や、航空機の構造部品の設計を15年以上手がける。樹脂設計には10年以上関わっており、「ヒケ」という言葉を聞くと心拍数がちょっとだけ上がる。今はさまざまな生成AI(文章、画像、動画、音楽)にハマリ中。

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