福野礼一郎のTOKYO中古車研究所™ 連載予告
2023年5月上旬、有料コンテンツ内の連載記事として週刊配信開始予定
T中研™とは:
新車とは未登録のクルマのことです。登録してナンバーをつけた瞬間クルマは中古車になります。日本の公道を走ってるナンバーのついたクルマはしたがって全部中古車です。それが30年前、すべてのオーナードライバーのために書く自分の連載を「TOKYO中古車研究所™」と命名した理由です。
ちなみに「東京中古車研究所」にしなかったのは、略して呼んで「東中研」だとクルマというより町中華だから。「TOKYO」で「T中研™」、この妙な語呂が気に入りました。
T中研™の変遷:
「TOKYO中古車研究所™」 略して「T中研™」 は、1993年、自動車雑誌「Car EX」の編集作業を受注していた外部編集プロダクション2社のうち、気の合ったその1社とともに制作する特集記事のタイトルのアイディアとして、他チームに対抗する結束を固めるために考案した架空の名称でした。「™」はもちろんジョーク。数年間の不定期連載ののち、同誌の編集体制大幅変更(=廃刊にむけての準備工作)に直面、廃刊になっちまう前に逃走を決意しチーム全員で編集から離脱して、ちょうど別の会社が創刊(復刊)した自動車雑誌「くるまにあ」に引っ越し、1997年10月号から「TOKYO中古車研究所™」 のタイトルで定期連載を開始しました。
約6年間、70回を連載しますが、「くるまにあ」誌の編集体制変更にともなって(笑)再び逃走を決意、連載を自主終了し、T中研™をそのまま一冊の雑誌にするというコンセプトの雑誌「クルマの神様」の制作に取り組みましたが、版元の選定を誤って計画は大失敗(のち裁判沙汰)。このとき月刊化にそなえて執筆・編集・レイアウトずみで宙に浮いてしまったページを、「くるまにあ」の廃刊で「特選外車情報エフロード」の編集長に移動していた古屋 久さんがだまって買ってくれ、同誌でT中研™を再開することができました。裏切ったのに救ってくれたのです。
連載途中から雑誌の趣意に合わせタイトルを「TOKYOスーパーカー研究所™」 略して「Tスー研™」に変更します。力の抜けたこの語呂がそのときの気分にぴったりでした。5年半66回の連載をつづけましたが、2012年9月11日の取材を持って版元から連載打ち切りを通達されました。「くるまにあ」のT中研™第1回からここまで中断を挟んで累計152回を掲載しました。
その後ふたたび古屋編集長からお声がかかり「特選外車情報エフロード」に2013年2月8日取材から2015年4月9日取材までの2年間24回、T中研™のスピンオフ企画として、予算と取材規模を大幅に縮小した「晴れた日にはクルマに乗ろう」略して「晴れクル」を同誌の廃刊まで連載しました。
その後は古屋編集長の再移動先のアメリカ車専門雑誌「Aカーズ」で、「晴れクル」の続編である「晴れた日にはアメリカに行こう」略して「晴れアメ」を、2015年5月1日取材から2020年11月13日取材まで5年間59回連載しています。
全盛期は1号で48ページの特集を組んだT中研™も、「晴れアメ」では毎号4ページになっていました。己の人気の終焉と自動車雑誌という媒体の凋落に翻弄されてきた長期連載でしたが、いっときは存分に暴れさせていただきました。ずっと読んでくださっていた読者のみなさまにはいまも感謝しかありません。
T中研™弱体化復活:
2023年3月から「TOKYO中古車研究所™」 =「T中研™」がTopperの有料コンテンツ(=有料パッケージの中に含まれる連載の中の1本)として復活します。命名時の趣旨を思い返してオリジナルのタイトルに戻しました。更新は毎週の予定です。
といっても当時のメンバーは一人また一人と離散して、いまやオリジナルメンバーは私=福野礼一郎と良心的中古車屋の(有)スティックシフトの荒井克尚社長しかいません。それに私はもう老人ですから、気力体力ともに往年の5分の1、昔のようにがんがん大掃除、がんがんレストアというわけにもいきません。制作予算だって全盛期の1/10以下ですから、長距離ツーリングも自腹で年1回できるかできないかです。
それでも荒井さんの助けを借りながら、細々と連載を再開してみたいと思っています。
「くるまにあ」「エフロード」「Aカーズ」の歴代編集長として何度も私を助けてくれたT中研™大恩人の古屋 久さんこと古Q、いまや日本有数の磨き名人になったカービューティプロ尾山台の田中健介さん、「晴れアメ」で荒井さんのエルドラドとマスタングのレストアを担当した木更津の国際自動車商会ダニエル・ディヌーン社長、同じく多摩川のボディリペアショップTACの後藤さんと斉藤さん、内装屋さんのHIROファクトリー小林さん、海外パーツ輸入の(株)ダンフィ・インターナショナル森内淳也社長などにも協力を仰いでみようと思っています。
むかしのように広報車を借りて試乗して記事を作れるかどうかは、この記事をメーカーが「自動車報道媒体」と認めてくれるかどうかで左右されます。いずれにしても記事内容は「福野礼一郎 趣味の暇ネタブログ」の様相になるかと思います。すみません。
プラモ作り、愛車いじり、買い物、カメラ、ギター、やっと復活できそうなおうちBBQパーティ、添付の写真のようになんでもありのテーマで毎週すこしづつアップします。新型車や高級車やスーパーカーやフルレストアなどの素晴らしい題材を取り上げてつまらない記事を書くよりも、ちょっとしょぼくてくだらないテーマでも読めば面白い記事を書くことを目標に頑張る、これが復活T中研™のテーマです。どうぞよろしくお願いします。