チューリング、自社開発のAI自動運転機能を搭載した「THE 1st TURING CAR」を販売開始
完全自動運転車両の開発・販売に取り組むTuring(チューリング)は、レクサスRX450hをベースに自社開発のAI自動運転システムを搭載した『THE 1st TURING CAR』を、1台限定で販売することを発表した。同社がエンドユーザー向けに製品を販売するのは今回が初めて。
チューリングのAI自動運転機能について
従来の自動運転・運転支援技術は、ほとんどのケースで多種多様なセンサーや周辺領域の高精度3次元データなどを用いて動きを制御するというアプローチを採っている。一方、チューリングのAI自動運転機能は「人間が目で見たものを頭で判断して運転する」のと同様に、特殊なセンサー等を用いず、フロントガラスに取り付けられたカメラで読み込んだ画像データから白線や前走車をAIが検知・判断し車両を操作する。チューリングはこの技術を、昨年10月に実施された「北海道一周長距離走行実証」を含む、各地での実証で進化させてきた。
※チューリングは将来的に走行エリアや条件の制約なく、車両操作の全てをシステムが主体となって実施する「完全自動運転」の実現を目指している。だが今回のAI自動運転機能は、ドライバーが主体でありシステムは運転を支援する役割にとどまる。
エンブレムについて
THE 1st TURING CARの販売にあたり、オリジナルのエンブレムを制作。「日本のシンボルである鶴が降り立ち水面に波紋が広がるように、世界の自動車業界に一石を投じる」「ソフトウェアとハードウェアが両翼となって完全自動運転車を生み出す」という願いが込められている。
チューリングの共同創業者CTO・青木 俊介氏は次のように述べている。
「チューリングは自動運転システムをつくる会社ではなく、車両開発まで含めた"完成車メーカー"になることを目指しています。2025年に100台、2030年には10,000台の生産と販売をマイルストーンに置いており、今回のTHE 1st TURING CARはその第一歩となる製品で、チューリングにとって非常に重要な意味を持ちます。今回は1台限定の販売となりますが、ご関心のある方は是非お問い合わせください。」
※問い合わせ多数につき、現在は締切
チューリングについて
チューリングは「We Overtake Tesla」をミッションにかかげ、完全⾃動運転EVの量産を⽬指すスタートアップ企業。世界で初めて名人を倒した将棋AI「Ponanza」の開発者である⼭本 ⼀成氏と、カーネギーメロン⼤学で自動運転を研究し、Ph.D.を取得した⻘⽊ 俊介氏によって2021年に共同創業された。AI深層学習技術を⽤いた限定領域に留まらない「完全自動運転」の実現を目指している。
なお、シードラウンドで10億円の資金調達を実施済みだが、自社での車両生産体制構築を見据えて2023年中にシリーズAの資金調達を実施する予定。
社名:Turing株式会社(読み:チューリング、英語表記:Turing Inc.)
代表者:代表取締役 ⼭本⼀成
設⽴:2021年8⽉
資本⾦:3,000万円(2022年9⽉末現在)
事業:完全自動運転EVの開発・製造
本社:千葉県柏市若柴226番地44中央141街区1