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電動バスでタイヤソリューションサービスの実証実験を開始…横浜ゴム

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電動バスでタイヤソリューションサービスの実証実験を開始…横浜ゴム

横浜ゴムは2023年3月から、タイヤ内面貼り付け型空気圧センサーとタイヤ空気圧遠隔監視システム(Tire air Pressure Remote access System=TPRS)の実証実験を開始した。電動バスを使用し、神奈川中央交通の協力で行われている。

横浜ゴムは輸送事業者向けのタイヤソリューションサービスとして、タイヤ空気圧モニタリングシステム「HiTES(ハイテス)」とタイヤ運用を総合的にサポートするタイヤマネジメントシステム「T.M.S(ティーエムエス)」を提供している。

すでに乗用車向けにカーシェアリング事業者やタクシー事業者と行っている実証実験を、初めて電動バスで行う。EVに求められるエネルギー消費の効率化と、「TPRS」の精度向上効果を検証するという。同実験では、神奈川中央交通が平塚市で運行している電動バスを使用する。

実証実験で使用する神奈川中央交通の電動バス
実証実験で使用する神奈川中央交通の電動バス

TPRSは、タイヤ内面貼り付け型空気圧センサーが検知したタイヤの空気圧や温度、車両の位置情報を、車両管理者やタイヤサービススタッフがリモートでリアルタイムに把握できるシステム。タイヤの始業前点検の省力化や空気圧情報の記録、スローパンクチャーの早期発見、適切なタイヤメンテナンスの実施、点検のバラツキ防止、異常検知による事故防止、適正空気圧維持による燃費向上などに貢献する。

このセンサーによる検知データはクラウドサーバーに送られ、車両管理者や営業所などにおけるタイヤ空気圧の見える化を実現。これにより、空気圧低下時やスローパンクチャーの恐れがある場合には警報装置で管理者への通達が可能になる。装着ホイールを選ばないため、アフターパーツとして多種多様の車両やホイールに採用できる。

同社は、高レベルな燃費(電費)性能、耐久性、静粛性がタイヤに求められる電動バスで実証実験を行うことで、経済性や安全性の向上、効率的なタイヤ運用に貢献するソリューションの確立を目指すという。併せて、電動バスに対応するタイヤ開発にも活かすとしている。

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