電動消防車の実現なるか?モリタホールディングスとEVモーターズ・ジャパンが資本提携し、電動消防車を共同開発
乗用車だけではなく緊急車両にもEV化の波がきている
EV化が遅れている日本だが、世界では乗用車だけではなく消防車や救急車などの緊急車両もEVシフトの流れがきている。すでに海外では、2020年頃から現場で活躍している状況だ。
2023年2月22日、消防車両製造大手のモリタホールディングスが、電動バスなどを開発・製造するEVモーターズ・ジャパンに対して、株式の第三者割当の一部を引き受ける形での資本提携を発表した。金額は2億円。
世界では、乗用車だけでなく消防車などの緊急車両にもEV化の波がきている。EV化が遅れている日本において、今回の資本提携はどのような意味をもつのだろうか?
圧倒的なシェアをもつ消防車両メーカー
モリタホールディングスは、1907年に日本で初めてガソリン・エンジン付き消防ポンプを開発して以来、110年以上消防車両を作り続けている。国内で約6割のシェアをもつリーディングカンパニーだ。
消防車両のトップメーカーにもかかわらず、消防車両事業の売上構成比は55%に過ぎず、他に下記のような事業を展開している:
・防災事業:消火器や消化設備など 売上構成比26%
・産業機械事業:金属スクラップやリサイクル機械など 売上構成比7%
・環境車両事業:バキュームカーやゴミ収集車など 売上構成比12%
二酸化炭素排出量の低減を実現するべく消防車両のEV化を最重要課題とし、今回の資本提携に合意すると共に、EVモータース・ジャパンと電動消防車を共同開発することとなった。