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マツダ、第73回自動車技術会賞で「技術開発賞」と「浅原賞学術奨励賞」を受賞

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マツダ、第73回自動車技術会賞で「技術開発賞」と「浅原賞学術奨励賞」を受賞

マツダは5月25日、第73回自動車技術会賞において、独自の大排気量コンセプトと燃焼の理想追求に拘った3.3Lディーゼルエンジンの開発が「技術開発賞」、機械学習を用いたロードノイズ予測手法およびメカニズム解明支援技術の開発が「浅原賞学術奨励賞」を受賞したことを発表した。

1.独自の大排気量コンセプトと燃焼の理想追求に拘った3.3Lディーゼルエンジンの開発

カーボンニュートラルに向けた移行期における現実的かつ有効なWell-to-Wheel視点でのCO2削減には、電動化と合わせて内燃機関の効率改善が必要である。

マツダが開発したディーゼルエンジンは、排気量を従来の2.2Lから3.3Lに拡大し排気量当たりの最大負荷を抑えながら高トルク・高出力化を達成した。これに、理想の燃焼を追求したDCPCI(空間制御予混合燃焼:Distribution Controlled partially Premixed Compression Ignition)と摩擦低減技術を組み合わせた。その結果、乗用車用量産エンジンで最高レベルの実用域熱効率を達成し、国内RDE(実路走行排気試験:Real Driving Emission)規制に余裕をもって対応するクリーン排気を実現した。

受賞概要

受賞対象

独自の大排気量コンセプトと燃焼の理想追求に拘った3.3Lディーゼルエンジンの開発

受賞者

志茂 大輔(しも だいすけ)
森永 真一(もりなが しんいち)
岡澤 寿史(おかざわ ひさし)
金 尚奎(きむ さんぎゅ)
小林 徹(こばやし とおる)

技術開発賞について

過去3年間に自動車技術の発展に役立つ新製品・新技術を開発した個人・共同開発者に贈られる。

2.機械学習を用いたロードノイズ予測手法およびメカニズム解明支援技術の開発

自動車業界ではシミュレーション技術が高度化し、様々な特性や性能の膨大なデータが短期間で得られるようになった。一方で、データの的確な解釈と、本質的なメカニズム解明に向けた分析技術の必要性が高まっている。

受賞者は、膨大なデータから重要因子を抽出し、因子間の連鎖関係を可視化する独自の機械学習手法によるメカニズム解明支援技術を開発した。その結果、多くの部品構造と振動特性が複雑に相互作用するロードノイズを、技術者が解釈可能なネットワーク図として短時間で可視化できることを実証した。また、軽量化とロードノイズ性能を考慮した車両開発プロセスを効率化できることを示した。

受賞概要

受賞対象

機械学習を用いたロードノイズ予測手法およびメカニズム解明支援技術の開発

受賞者

足立 崇勝(あだち たかまさ)

浅原賞学術奨励賞について

過去3年間に自動車技術に関係する公開刊行物に論文等を発表した将来性ある新進の個人に贈られる。

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