日産ら3社、EV「リーフ」の再生バッテリーを利用したポータブル電源を開発・発売
日産自動車、JVCケンウッド、フォーアールエナジーは8月31日、電気自動車「日産リーフ」の再生バッテリーを利用して3社で共同開発したポータブル電源を発売すると発表した。
日産リーフの車載バッテリーは、使用された後でも高い残存性能と安全性を持っており、再利用においても安心して使える仕様を実現しているという。同製品は、リーフの中古バッテリーを再利用することで、製造時のCO2発生を抑え、持続可能な脱炭素社会の実現に貢献する。
同製品は、暑さや寒さに強く、-20℃~60℃の環境において車内での使用や保管が可能。自己放電が少なく長期保管ができるため、災害時等の非常時用電源としても活用できる。約2,000回の繰り返し充電が可能で、長い期間使用できる。
今回の共同開発、販売にあたり、日産は、製品の企画立案と自動車開発で培った車載環境での使用を実現するためのノウハウを提供。JVCケンウッドは、車載機器やポータブル電源の開発で培った技術と知見を生かし、安全性と使用済みバッテリーの再利用に最適化した設計で製品化を実現し生産する。フォーアールエナジーは、リーフのバッテリーを二次利用するための開発を行い、ポータブル電源用に最適化されたバッテリーの供給を行う。
日産は9月1日から、同製品を「ポータブルバッテリー from LEAF」として、全国の日産自動車の販売店舗で発売する。価格は17万500円。
JVCケンウッドは、同様の製品を「ポータブル電源 IPB-01G」として、2023年中に公式オンラインストア「JVCケンウッドストア」で販売する予定。価格はオープン。
主要諸元
【充電池タイプ】
リチウムイオン充電池(リサイクルバッテリー)
【充電池容量】
633Wh
【入力】
12~25V DC 100W
【AC出力】
AC×2:100V AC 50/60Hz 合計600W(瞬間最大1,200W)、HIGH-POWER時 合計900W
【USB出力】
USB type-C:5V DC 3A
USB type-C:5V/9V/15V/20V DC 3A(最大60 W)
USB type-A×2:5V DC 1.5A
【シガーソケット出力】
12V DC 10A 最大120W
【充電時間】
ACアダプター使用時:約9.5時間
シガーアダプター使用時:約14時間
【充電温度範囲】
0℃~45℃
【動作温度範囲】
-20℃~60℃(ただし、バッテリー温度が60℃を超えた場合は停止)
【外形寸法(W)×(H)×(D)】
(ハンドル収納時) 370㎜×205㎜×282㎜
【重量(重さ)】
14.4kg
【サイクル寿命】
約2,000回