日立インダストリアルプロダクツ、大容量マルチポートEVチャージャを製品化
日立インダストリアルプロダクツは9月19日、電気自動車(EV)の急速充電を可能にする大容量マルチポートEVチャージャを10月より製品化すると発表した。
ラインアップは、250kW・500kWの2機種。最大500kWの範囲内で出力調整ができ、90kW×5口、25kW×20口など最大20口まで同時充電が可能。同時使用を減らすことで、大容量での超急速充電や大型EV充電にも対応する。
充放電制御技術により系統増強工事を必要としない系統混雑の緩和や、再生可能エネルギー電源接続量の増加、電圧制御の安定化が可能となり、高効率電力変換技術によりEVが持つ分散型エネルギーリソースの価値の最大化を目指した。
V2X(※1)システムを搭載し、EVへの充電だけでなく、EVからさまざまなものに電力を供給することも可能。事業所内の電力デマンドコントロールにつながり、節電も期待できるという。
同社は、チャデモ協議会の実証プロジェクトに参画し、日中次世代充電規格CHAdeMO3.0(ChaoJi2)の検証や同規格の普及のため、茨城県日立市にある大みか事業所に国内唯一の次世代EV充電規格実証拠点を構築。10月から約2年間、国内外の車両OEMに対し実証サイトとして開放する予定(※2)。
通勤車を活用したCO2削減の取り組みの一環で、2024年4月以降に茨城県土浦市にある土浦事業所の駐車場にマルチポートEVチャージャを設置。勤務中のEV充電を可能にすることで、従業員のEV導入を促し、通勤車におけるCO2削減を実現する実証サイトも計画している。
※1:自動車とさまざまなモノをつなぎ、相互に連携する通信技術
※2:日立インダストリアルプロダクツリリース(2022年10月6日)「次世代EV充電規格CHAdeMO3.0(ChaoJi2)実証プロジェクト参画」