トヨタ「シエンタ」など2車種約58万台をリコール…パーキングブレーキの操作不能や走行中にスライドドアが開くおそれ
トヨタ自動車は、シエンタなど2車種のパーキングブレーキペダルと電装品コネクタに不具合があり、パーキングブレーキの操作不能や走行中にスライドドアが開くおそれがあるとして、2023年11月22日、国土交通省にリコールを届け出た。リコールの対象となるのは、2015年5月12日~2023年3月24日に製造された58万792台。
今回リコールの対象となるのは、2015年5月12日~2023年3月24日に製造されたシエンタ、JPN TAXIの2車種58万792台。
不具合の箇所は、パーキングブレーキペダル(1)とコネクタ(2)で、詳細は以下の通り。
1.足踏み式パーキングブレーキにおいて、ペダルをボデーに固定するボルトの締付トルク指示が不適切なため、締結力が不足しているものがある。そのため、使用過程で当該ボルトが緩んで脱落し、最悪の場合、パーキングブレーキの操作ができなくなるおそれがある。
2.フロントピラーガーニッシュ取付部において、取付用クリップの防水耐久性が不十分なため、経年により車室内に浸水して、電装品のコネクタが被水し短絡することがある。そのため、電動ドアロック等の作動不良や、最悪の場合、電動スライドドア装着車は走行中にスライドドアが開くおそれがある。
これまでに不具合は1が32件、2が4件発生しているが、事故は起きていない。市場からの情報により発覚、リコールを届け出た。改善措置として、それぞれ以下の対応を行う。
1.全車両の当該ボルトの締付状態を点検し、緩みのあるものは適正トルクで増し締めし、脱落しているものはパーキングブレーキペダルを新品に交換し当該ボルトを適正トルクで締み付ける。
2.全車両のフロントピラーガーニッシュ取付用クリップを対策品に交換し、電動スライドドア装着車は、電動スライドドア制御コンピュータのプログラムを対策仕様に修正する。また、コネクタに被水跡がある場合は、グリスを塗布する。
使用者にはダイレクトメール等で通知し、日整連の機関誌・自社ホームページにも掲載する。