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トヨタL&F、フォークリフト用LiBをリユースした定置用蓄電システムを開発

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トヨタL&F、フォークリフト用LiBをリユースした定置用蓄電システムを開発

豊田自動織機トヨタL&Fカンパニーは10月26日、電動フォークリフト用リチウムイオン電池(LiB)「ENELORE(エネロア)」をリユースした定置用蓄電システム「MEGALORE(メガロア)」を開発したと発表した。

工場や物流倉庫内など、限られたエリア内での使用が中心のフォークリフトは、充電インフラの整備がしやすく、電動化が進展している。中でも、急速充電が可能で充放電効率の高いリチウムイオン電池を搭載した車両の需要が高まっており、同社では2020年より、エネロアを製品ラインアップに加え、顧客へ提供している。

同社は、交換時期を迎えたエネロアの活用を今後の課題として捉え、再生可能エネルギーなどを活用する手段として需要の高まる定置用蓄電システムに注目。エネロアをリユースしたメガロアの開発に着手した。交換時期を迎えた電池を、近年需要の高まる定置用蓄電システムへリユースすることで、フォークリフト用リチウムイオン電池における循環システムを構築し、蓄電池の普及を後押しする。

メガロアは、最大42個のエネロアをコンテナへ積載した大容量の定置用蓄電システムで、出力は250kW、総電池容量は家庭において1日に使用する電力量(※1)の約70世帯分に当たる777kWh(※2)。交換を前提に設計されているフォークリフト用電池は、車両からの回収が容易で、直方体という形状からコンテナへの効率的な積載ができる。

新開発の定置用蓄電システム「メガロア」
新開発の定置用蓄電システム「メガロア」

エネロアに設定されている電池容量や劣化状態のモニタリング機能は、メガロアの安定稼働に貢献する。今後は、実証実験で得られた知見や課題をもとに改良を重ね、商品化を目指していく。

同社は、経済産業省の「令和5年度 分散型エネルギーリソースの更なる活用実証事業(DERアグリゲーション実証事業、※3)」に参画しており、電力の安定供給に向けた取り組みの第一歩として、2024年1月より、愛知県豊田市と共同でメガロアによる電力使用量の平準化などの実証実験を行い、その有効性を検証する。

実証実験は、豊田市民文化会館で行い、「電力使用の平準化による経済効果」「電力市場における調整力としての活用」「災害時における非常用電源としての有効性」を検証する。2025年3月末まで実施する予定。

※1:環境省の「令和3年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査結果の概要(確報値)」の世帯当たりの電気の年間エネルギー消費量より算出した概算値
※2:電池容量が20%低下したエネロア42個を格納し、稼働した場合の理論値。実際の電池容量は、使用するエネロアの残容量・使用環境によって異なる
※3:多数の再生可能エネルギーや分散型エネルギーリソースを束ね、正確に制御する技術等の実証事業

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