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独アウディ、ハイパフォーマンスモデル「RS 6アバントGT」発表。限定660台

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独アウディ、ハイパフォーマンスモデル「RS 6アバントGT」発表。限定660台

独アウディは2月14日、ステーションワゴンタイプのハイパフォーマンスモデル「RS 6 Avant(アバント) GT」発表した。生産台数は世界で660台のみとし、納車は2024年第2四半期から開始する。

RSモデルは、アウディのレーシングスポーツグレードモデルを開発・製造・販売するAudi Sport GmbHが手がけているシリーズ。今回発表したAudi RS 6 Avant GTは、2020年にquattro誕生40周年を記念した、ネッカーズルム工場の研修生グループによるプロジェクトで開発されたモデル「RS 6 GTO concept」のデザインをベースにしている。エクステリアを強化しながら、印象的なフロントエンドはRS 6 GTO conceptのデザインを引き継いだ。

quattro誕生40周年を記念して発表した「RS 6 GTO concept」

走行性能は、最高出力463kW(630PS)、最大トルク850Nm。同シリーズの「RS 6 Avant」と比較して、22kW(30PS)および50Nmのパワーアップに相当する。0~100km/h加速は、RS 6 Avantよりも0.3秒速い3.3秒。0~200km/h加速は、同じくRS 6 Avantよりも0.5秒速い11.5秒。最高速度は305km/h。ブレーキは、RSモデルに標準装備されるセラミックブレーキシステムを搭載している。

駆動システムには、同シリーズのAudi RS 6 Avant performanceと同じ最新バージョンのロッキングセンターディファレンシャルを搭載。エンジンパワーをフロントおよびリヤアクスルに40:60の比率で配分し、ホイールスリップが発生した場合に、より多くの駆動トルクが、よりグリップの高いホイールに自動的に配分され、トラクションが向上する。設定が見直されたセンターディファレンシャルによって、コーナ侵入時に進路が外側に膨れてしまうアンダーステアの傾向を軽減し、より安定的なコーナリングを実現する。

ほかのRSモデルと差別化するため、俊敏性の向上に焦点を当て、新モデルのリヤアクスルquattroスポーツディファレンシャルに、「ダイナミック」ドライビングモード選択時にはリヤアクスル重視のトルク配分をする新しい設定をチューニングしている。これにより、スポーティでありながらもニュートラルで精度の高いハンドリングを実現した。

今回初めて、アジャスタブルコイルオーバーサスペンションを標準装備。これにより、RS 6 Avantと比較して車高が10mm低くなり、高いダイナミクスと快適性が融合している。より高いスプリングレート、3段階に調整可能なダンパー、より硬いスタビライザー(フロントで30%、リヤで80%硬め)により、ボディのロールが減少する。個別の調整を行うために必要なツールと説明書も付属する。

新しいハイパフォーマンスタイヤ、コンチネンタルSport Contact 7サイズ285/30 R22は、ダイナミックなドライビングに必要な高いグリップ性能を確保。乾いた路面と濡れた路面の両方で高いグリップ力を発揮し、高速でコーナリングする際のアンダーステアを抑制。あらゆる速度域でより正確なハンドリングを実現する。ブレーキ制動では100km/hから停止するまでの制動距離が最大2m短縮される。

「RS 6 Avant GT」

エクステリアは、フロントのシングルフレームグリルとエアインテークをハイグロスブラックで仕上げ、低く、幅広い印象を与えている。フロントエプロンの垂直ブレード、新しいインテークグリル、バンパーに統合された力強いフロントスプリッターがシャープな外観を強調した。Audi Sport GmbHは、今回初めてボンネットのデザインを完全に見直し、素材にもカーボンファイバーを採用。新設計のボンネットは、カーボン素材が目を惹くユニークな仕上がりとし、ボディカラーと印象的なコントラストを生み出している。

Audi RS 6 Avant GT専用の22インチ6スポークデザインホイール

足回りには22インチ大径ホイールの後方に統合されたエアアウトレットにより、ホイールアーチ内のエアが効果的に排出され、ブレーキの冷却性能が向上。ボンネットと同様、大径ホイールを収納するフェンダーも、今回初めて完全にカーボンファイバーで製作され、車両構造の面でも、アウディの生産部門にとって画期的な試みとなっている。

リヤにはブラック仕上げの「RS 6 GT」エンブレム、車両の幅広さをさらに強調する垂直センターリフレクターを備えた機能的なディフューザー、モータースポーツからヒントを得たダブルウイングなどを特徴としている。ダブルウイングは、コンセプトカーに装着されていたものと、ほぼ同じものを採用。Audi RS 6 Avantシリーズでは初めてルーフレールを廃止することにより、よりフラットでスポーティなシルエットに仕上げた。

「RS 6 GT」エンブレム
Audi RS 6 Avant GTのリア

Audi RS 6 Avant GTは、RSデザインパッケージプラスを標準装備。インテリアカラーはブラックで、ステアリングホイールのステッチ、センターコンソールのサイドセクション、センターアームレスト、ドアアームレストには、レッドまたはコッパー(銅)の専用カラーアクセントが採用、フロアマットには「RS 6 GT」のレタリングが配されている。レザーおよびダイナミカマイクロファイバーを組み合わせた新しいRSバケットシートも装備し、ヘッドレストのすぐ下にも「RS 6 GT」のレタリングが配されている。シート中央のハニカムステッチには、コントラストカラーのエクスプレスレッドが採用され、バケットシート外側の縫い目はコッパーカラー仕上げとしている。

アームレスト、ダッシュボード、サイド部分を含むセンターコンソール、ドアウエストレールの生地はブラックのダイナミカ製。装飾インレイには、ディープブラックのダイナミカを採用。装飾インレイは、オプションとして、素地が露出するオープンポア仕様カーボンツイルを選択することもできる。センターコンソールには、このモデルが660台限定のリミテッドエディションであることを示すシリアルナンバーが刻印される。

Audi RS 6 Avant GTの運転席

ネッカーズルムの生産ラインだけでなく、「Audi R8」「Audi e-tron GT quattro」「Audi RS e-tron GT」などの少量生産モデルを扱う、ベーリンガーホフ工場でも最終組み立てを行う。ベーリンガーホフ工場では、限定モデルのために設置された3か所のステーションで、手作業でボンネット、フェンダー、ロッカーパネル、ダブルウイング、フロントエアコン、リヤエプロン、アジャスタブルコイルオーバーサスペンションなどを組み立てる。

※諸元データは、いずれもドイツで販売予定のもので、日本仕様とは異なる。

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