日産、京都府亀岡市らと協定締結。EV・V2H活用で脱炭素化と災害対策を推進
京都府亀岡市、日産自動車、ニチコン(子会社であるニチコン亀岡含む)、京都日産自動車の4者は4月23日、電気自動車(EV)とV2H(Vehicle to Home)システムの普及を通じ、市内の脱炭素化と強靭化を図ることを目的とした連携協定を締結した。
ニチコンはコンデンサなどの電子部品を製造するメーカー。2010年からEV/PHVの大容量バッテリーから電力を取り出し、分電盤を通じて家庭の電力として使用できるV2H(Vehicle to Home)システムなどに注力し、環境社会への貢献とビジネスの拡充を進めている。
日産は、これまで培ってきたEVに関するノウハウやネットワークを活かし、エネルギーマネジメント、サーキュラーエコノミー、サステナブルツーリズム、地域交通、次世代教育を通じ、脱炭素化、強靭化(災害対策)の実現により社会変革を促す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を国内の販売会社と共に推進している。
今回の協定の具体的な取り組みとして、公用車の電動化を促進し、市内のEVとV2Hの普及を進めるほか、EVとV2Hを活用した市民の環境・防災意識向上を目指す啓発活動を行う。災害時には、ニチコンは所有するEVと可搬型給電器(V2L)を貸与し避難所等へ電力を提供し、日産は非常用電源として日産の販売会社が所有するEVを貸与し避難所などへ電力を提供する。
今年の夏に開所を予定している「亀岡市環境プロモーションセンター」には太陽光発電システムと「トライブリッド蓄電システム」が設置され、EVを活用した啓発活動を予定している。同施設を拠点に各社が連携し、市民に向け啓発活動を継続的に行うことで地域交流の活性化にも貢献するとしている。