水陸両用自動車の試み、古今東西
水陸両用車はまず、軍事目的で実用化された。戦後に民間へ払い下げられてレジャービークルとなったのが一般的な成り立ちだ。
TEXT:古庄速人(Hayato FURUSHO:Car Styling)
水陸両用車はまず、第二次世界大戦下のドイツとアメリカで実用化され、戦場で大いに活躍した。特にGMが開発したDUKWは第二次大戦後も、世界各地の紛争で活動を続けた。損壊を免れた余剰車両は民間に払い下げられ、現在でも観光用途で運用されているものもある。個人所有の水陸両用車としては1961年に発売されたドイツのアンフィカーなどがある。アンフィカー以後長らく量産乗用車としての水陸両用モデルは存在しなかったが、2003年にギブス社が民生用の商品を発表。また近年では、クリーンさをアピールするために水との親和性を強調するコンセプトカーも登場している。