旭化成、カナダ・オンタリオ州にリチウムイオン電池用セパレーター工場を建設
旭化成は5月14日(現地時間)、リチウムイオン電池(LIB)用湿式セパレーター「ハイポア」のカナダにおける生産工場について、オンタリオ州ポートコルボーン市に建設すると記者会見で発表した。
LIB用湿式セパレーターは、LIBの正極・負極間に位置する多孔質膜で、正極・負極間でリチウムイオンを透過させる機能を有するとともに、正極と負極の接触を遮断し、ショートを防止する部材。旭化成の平膜、ハイポアは多様な膜厚と微小孔を持つ高機能平膜として、電池に用いられているほか、電気二重層コンデンサにも、ハイポアの技術が活かされている。
会見にはカナダ・トルドー首相および同社社長の工藤幸四郎氏らが出席した。工藤氏は「セパレーター事業を通じて北米のクリーンエネルギー化の推進を支援し、グループミッションである世界の人びとの『いのち』と『くらし』に貢献していく」とコメントした。
同工場では、「ハイポア」の製膜・塗工を一貫して行う。
新工場の概要
立地:カナダ・オンタリオ州
設備概要:「ハイポア」製膜・塗工一貫ライン
概算投資額:1,800億円
生産能力:約7億平方メートル/年(塗工膜換算)
商業運転開始時期:2027年予定