レゾナック、使用済みプラスチックをリサイクルしたアンモニアを燃料用途で供給。アンモニア燃料船にTruck to Ship方式で実施
レゾナックは、日本郵船が世界初※1の商用のアンモニア燃料船として8月下旬に竣工する予定のアンモニア燃料タグボート(以下、A-Tug)に、同社製の環境性能の高い低炭素アンモニアを供給したことを発表した。供給されたアンモニアは使用済みプラスチックをリサイクルして製造したものが使用されており、使用済みプラスチック由来のアンモニアを燃料用途で供給するのは世界初※2となる。
A-Tugへの燃料アンモニア供給は、横浜市港湾局の協力のもと、横浜港本牧ふ頭で本日実施された。本年4月10日に発表された通り、Truck to Ship方式※3での船舶への燃料アンモニアの供給は世界初※4である。供給に先立ち、日本郵船、JERA、レゾナックをはじめとした関係者は協議を重ね、供給に関わる安全な運用方法の確立、港湾地区への安全な輸送・受け入れ体制の構築に取り組み、世界初となる燃料供給作業が安全かつ円滑に完了された。
アンモニアは燃焼しても二酸化炭素(CO₂)を排出しないため、地球温暖化対策に貢献する次世代燃料として注目されている。A-Tugに供給するレゾナックのアンモニア「ECOANN(エコアン)」は、家庭や企業からゴミとして排出される使用済みプラスチックを原料の一部に使用して「プラスチックケミカルリサイクル」により製造されている。レゾナックで製造されるアンモニアは、製造過程で化石燃料や化石燃料由来のエネルギーを使わないことで「CO₂排出80%強削減」を実現※5している。
※1 日本郵船調べ。
※2 レゾナック調べ。使用済みプラスチックをリサイクルして製造されたアンモニアを燃料用途に供給する事例は世界初。
※3 Truck to Ship方式:船舶への燃料供給手法の一つで、タンクローリーよりフレキシブルホースを用い、船舶へ燃料を供給する方式。
※4 日本郵船調べ。商業ベースで運航するアンモニア燃料船に対し、track to shipで燃料供給する事例は世界初。
※5 使用済みプラスチックを100%原料にしたアンモニアと化石燃料を100%原料にしたアンモニアと比較したときに80%強のCO₂排出量削減。