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誰にも会いたくないときは旧友を呼んでみる:日産・GT-R[福野礼一郎『クルマ論評9』]

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誰にも会いたくないときは旧友を呼んでみる:日産・GT-R[福野礼一郎『クルマ論評9』]

福野礼一郎さんの単行本『クルマ論評9』をよりお楽しみいただくために、試乗当日の写真を掲載しました。誌面で綴られている雰囲気が伝わりやすくなるでしょうか。単行本をお求めの方にもリンクを用意しておりますので、ぜひお手にとってご覧ください。

日産・GT-R[Nissan GT-R]
試乗日:2023年10月23日

[ Premium edition T-spec]
個体 VIN:R35-160028
車検証記載車重:1760kg(前軸 970kg/後軸 790kg)
試乗車装着タイヤ:ダンロップ SP SPORT MAXX GT 600 DSST前 255/40-20後 285/35-20

(単行本書き出しより)
あまりに久しぶりすぎて、シート側面にあるダイヤルが背もたれの角度調整と座席スライドに加えてハイト調整のスイッチも兼用していることもすっかり忘れていたから、ハイトが最も低い位置のまま、ドラポジがいまいち合わずに首を傾げながら運転することになってしまった。丸いスイッチを見て並進運動を連想するにはいまもむかしも少し想像力がいる。
 慣れるまでがインプレ、慣れたらみんな名車。しかし忘れたらまた慣れるまでもう一回インプレができるのだ(笑)。
 誰にも会いたくないときは旧友を呼んでみるのもいい。
 日産本社の地下駐車場にある広報車貸し出し窓口は照明が明るいから、出発前にここで車内の寸法を測ってしまうことにする。
 GT-Rの後席寸法を測ったのは初めてだが、後席の座面.天井が810mmしかない反面、座面は幅550mm、奥行き530mmもあったのには驚いた。HPは落ち込んでいるが911より居住性はかなりマシ。このためにホイルベースは長くなっているが(2780mm)、物置のためにRR+フロント燃料タンクになった911よりはずっとマシだ。 GT-Rにリヤシートがあるなんてみなさん知ってましたか。知ってたか(笑)——

福野礼一郎のクルマ論評9

大好評のMFi連載「福野礼一郎のニューカー二番搾り」を加筆修正し一冊にまとめた単行本「クルマ論評」を2024年も刊行します。今回のテーマ車は日本4/ドイツ4/フランス1/イタリア1/スウェーデン1。軽自動車からスーパーカーまで、いつもの道でいつもの乗り方でじっくり確かめた結果たるや果たしていかに。

 VWでRR! でもなんか微妙に終わってる――フォルクスワーゲン・ID.4
 誰にも会いたくないときは旧友を呼んでみる――日産・GT-R
 乗り心地/乗り味は下手な乗用車よりいい――ホンダ・N-BOX
 燃費とハンドリングで差。スズキの未来は明るい――スズキ・スペーシア
 BEVで褒められるのは常にモーターだけだ――BMW・X1
 ICEとEVのいいとこ取りの代償は2.3tである――メルセデス・ベンツ・Eクラス
 高速安定性と操舵感は出色(→RRのBEV)――ボルボ・EX30
 購入に賛成してくれた後席の家族がかわいそう――ミニ・カントリーマン
 ベンツ/ビーエム1000万クラスを超える快適性+巡航性――ホンダ・アコード
 久々のハンドリング絶賛モード「これはいいクルマ。いいクルマ」――プジョー・408
 見た目に惚れて憧れても大きく裏切られることはない――マセラティ・MC20

 福野礼一郎選定 項目別ベストワースト2024
 ・ 2024年、期待を上回る出来だったクルマもしくはアイテム
 ・ 2024年、期待を下回る出来だったクルマもしくはアイテム
 ・ 2024年、買ってはいけない輸入車
 ・ 2024年クラス別ベスト車
 ・ 2024年部門別ベスト
 ・ ~2024年おおいなる期待はずれと最低のできばえ
 ・ クルマの格言と選びの鉄則
 (青字については行数厳しい場合使わずとも結構です)
 
 福野礼一郎&第一線エンジニアによる現代の視点[ホンダ・NSX]

著者
福野礼一郎
自動車評論家

東京都生まれ。自動車評論家。自動車の特質を慣例や風評に頼らず、材質や構造から冷静に分析し論評。自動車に限らない機械に対する旺盛な知識欲が緻密な取材を呼び、積み重ねてきた経験と相乗し、独自の世界を築くに至っている。著書は『クルマはかくして作られる』シリーズ(二玄社、カーグラフィック)、『スポーツカー論』『人とものの讃歌』(三栄)など多数。

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