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「走行しながら充電できる未来へ」パワーウェーブ社が提案する電界結合方式ワイヤレス給電技術がEVの長距離移動を可能に|JAPAN MOBILITY SHOW 2024

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「走行しながら充電できる未来へ」パワーウェーブ社が提案する電界結合方式ワイヤレス給電技術がEVの長距離移動を可能に|JAPAN MOBILITY SHOW 2024

株式会社パワーウェーブが開発を進めている電界結合方式のワイヤレス給電技術は、従来の「充電」の概念を覆し、車両の走行中でも安定した電力供給を実現する技術だ。これにより、エネルギーインフラ全体のあり方を変え、EVをはじめとする車両の運用効率を飛躍的に向上させる可能性が期待されている。
大学発ベンチャーである株式会社パワーウェーブの西紀彦氏に、この技術の革新性と今後の展望について詳しく話を聞いた。

TEXT&PHOTO:中辻 タカオ(Takao Nakatsuji)
主催:一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)
株式会社パワーウェーブホームページ:https://powerwave.co.jp/

点ではなく線で給電。電界結合方式のワイヤレス給電

近年のワイヤレス給電は、近接結合方式が主流だ。この方式では送電側と受電側のコイルを近づけて充電するため、充電中は機器を動かすことができず、決まった一点でしか充電できないという制約がある。

一方、パワーウェーブ社が開発した電界結合方式は、送電範囲が「線状」に広がる技術であり、機器がその上を移動しながらでも給電を続けられる。「当社の技術は、送電線の上を通る限り、走行中でも電力を供給し続けることが可能です」と西氏は語る。この技術は、充電のために停止する必要をなくし、継続的に電力を供給できる環境を実現できるのだ。

EV・小型モビリティや工場まで、さまざまな分野で応用可能

著者
中辻タカオ

ソフトウェア技術者と兼業のライター。
1999年に慶應義塾大学環境情報学部卒、株式会社日立製作所入社。OSの開発やサポートに従事。2019年に日立製作所を退職してからは、ソフトウェアの開発やプログラミング講師、Webライターをしている。仕事の合間にはルービックキューブをいじって頭をリセットさせるのがルーティーン。実は二輪免許に興味がある今日このごろ。

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