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"移動可能なコンビニ"を「木製」でつくる理由とは。竹中工務店が提案する「木製トレーラーハウス」に注目集まる|JAPAN MOBILITY SHOW 2024

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"移動可能なコンビニ"を「木製」でつくる理由とは。竹中工務店が提案する「木製トレーラーハウス」に注目集まる|JAPAN MOBILITY SHOW 2024
(画像は竹中工務店プレスリリースより)

JAPAN MOBILITY SHOW 2024の会場で異彩を放つ展示が目に入った。木材を使用した大型の展示ブースだ。聞けばスーパーゼネコンが提供する牽引可能な木製のトレーラーハウスだという。車両の素材として「木」に注目したのは竹中工務店。神奈川県で空間やトレーラーの企画・設計を行う株式会社クロコアートファクトリーとの連携で開発された移動型の木製空間だという。すでに大阪・関西万博の工事でも試験的に導入が始まっている。この木製トレーラーハウスに使用されている「木」の特徴や利点、さらにその活用方法について竹中工務店経営企画室の廣里 成隆氏にうかがった。

TEXT&PHOTO :石原健児
主催:一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)

軽くて強い「木製」トレーラーハウス

今回、竹中工務店が展示していたトレーラーハウスは、神奈川県に本社を構える株式会社クロコアートファクトリーが開発した木軸コンテナフレーム『MOKUJIKU』を使用している。木材で作られたコンテナフレームは、専用マルチコンテナトレーラーで運搬可能、ジャッキアップしてで、移動や設置も自在にできる。フレームをジャッキアップして設置でき、トレーラー部分はリモコン操作で移動ができるため、敷地内での移動は牽引車両が不要だ。

木製トレーラーハウス「MOKUJIKU」

木軸コンテナフレーム「MOKUJIKU」は集成材を使用しており、柱と梁は建築物と同じ構造で作られている。このフレームに木材を使うメリットについて、廣里氏は「木材を使用することで環境に優しく、構造体が軽量でありながら丈夫であることが大きな利点です」と語る。廣里氏は、竹中工務店経営企画室の新規事業グループシニアチーフエキスパートであり工学博士の肩書を持つ。

著者
石原健児

取材ライター。
1966年東京生まれの北海道育ち。大学卒業後、イベント関連企業、不動産業を経て印刷業へ。勤務先のM&A・倒産をきっかけに2016年からライター業を始める。医療系WEB媒体、ビジネス誌「クオリタス」などで活動。医師、弁護士、企業経営者、エンドユーザーなどを対象に取材してきた。総取材人数はだいたい1500人。就学前までに自動車や転落事故で「九死に二生」位は得ていると思う。最近好きな言葉は「生きてるだけで丸儲け」。

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